50tの特殊車両を自在に操る「神技」 最短25分で出発へ…新千歳空港「グランドハンドリング」に密着
2026年 7月27日 19:25 掲載
北海道の空の玄関口新千歳空港です
飛行機が到着すると駐機場での
作業が始まります
機体の誘導や荷物の積み下ろしなどで
運航を支える「グランドハンドリング」と
呼ばれる業務です
駐機場担当 髙橋慶守さん
「一番短い航空機ですと25分から30分ほどで
出発させなければなりません」
日本航空のグランドハンドリングの責任者のひとりが
この道20年のベテラン髙橋慶守(たかはし・よしもり)さんです
駐機場担当 髙橋慶守さん
「経験と知識といろいろな兼ね合いで 少ない人数でも
効率よく作業できるように行っています」
大型機でも駐機場での作業員はわずか8人
限られた時間で1人何役もこなします
到着する機体を決められた
位置に停止させるのが
「マーシャリング」です
駐機場担当 髙橋慶守さん
「小さい飛行機や大きい飛行機がありますので
それによって進むスピードも違いますので
毎回タイミングを合わせております」
パイロットと無線での交信はしておらず
手の動きのみが頼りだそうです
近年は電光表示による誘導システムが
普及し始めているため人による誘導は徐々に
減っているそうです
荷物が入ったコンテナの出し入れは
リフトがついた車両を使います
貨物室の中ではコンテナを電動で
移動させることができます
床にはセンセーつきのローラーがついています
駐機場担当 髙橋慶守さん
「コンテナが通過し終わるとローラーは止まり
コンテナが来たところだけ回転するというように
なっています」
このコンテナの中には乗客の預け荷物のほか
食料品や宅配便など運送会社の荷物も
入っています
大型機だと最大36個のコンテナを
積むことができますが機内では積む位置が
厳密に指定されています
駐機場担当 髙橋慶守さん
「軽いコンテナで200kgから300kgほど
重たいコンテナとなると1t以上あります
飛行機の前方や後方に重たいコンテナが
偏らないよう計算されて安全に飛行できるように
決められた順番で搭載しています」
一方 機内へ別のスタッフが
清掃がはじまりました
乗客が残したごみの回収のほか
安全のしおりや機内誌の並べ替え
拭き掃除、シートベルトをきれいに
並べる作業などを行います
清掃担当 山道里絵さん
「結構ガムのベタつきとかはあったりします
あとコーヒーとか飲み物の汚れがあります。
テーブルではすごく指紋が多いですね。
スピード重視ですけれど正確さが重要に
なってくるので細かなところまで見ると
いうのがコツになります」
座席のポケットや座席の上にごみが
置かれたままだと苦労も多いと言います
清掃担当 山道里絵さん
「ディスポーザルバッグというのがあるんですけど
ここにゴミをまとめていただくと、すぐ取り出せて
清掃時間は短縮できるかなと思います」
あっという間に作業が進みこの時の清掃は
10分ほどで終わりました
駐機場では飛行機をバックさせながら
誘導路まで押す準備が行われています
活躍するのがトーイングカーと呼ばれる
車両です
駐機場担当 髙橋慶守さん
「長さは約9メートル、重さは約50トンあります
非常にタイヤも大きく力のある車両となっています
飛行機は最大で217トンの重さになるといいます」
トーイングカーの操作は難易度が高いといいます
大型機も思いのままに操るベテランの神技とは
駐機場で出発準備が進む機内では搭乗が
始まりました
出発ゲートを通過した人数と搭乗予定の人数が
一致しているか地上スタッフと
客室乗務員のチーフの間で最終確認を行ったうえで
扉が閉じられます
いよいよ出発 飛行機をバックさせながら
誘導路まで押していきます
駐機場担当 髙橋慶守さん
「ノーズギアといいますか前輪を今のところ
見ていましてあとは翼端、ほかに障害物が
ないかを確認しています」
操っている機体は日本航空の中でも
大型のもので全長およそ67m
幅がおよそ65mもあります
駐機場担当 髙橋慶守さん
「ラインから逸れてしまいますと
ほかの障害物やほかの航空機とも
接触する恐れがありますのでピッタリと
合わせる必要があります」
目標の位置に到着しました
今回の出来は
駐機場担当 髙橋慶守さん
「きょうはピッタリ決まったと思います」
トーイングカーを切り離したあとは
機体を見送りほっとひと安心です。
駐機場担当 髙橋慶守さん
「定時で航空機の出発時間通りに安全に
出発させられたときが一番やっていて
よかったなと実感します」
機体や乗客とは接しない裏方業務もあります
運航の中枢となるオペレーションセンターです
フライトコーディネーション担当
松木澪さん
「エンジンスタート5分前です」
こちらのスタッフは様々な作業の進み具合を
集約し発着のスケジュール管理を担当しています
こちらの画面は、飛行機を駐機させる場所の
タイムスケジュールです
日本航空には9つの駐機場所が
割り当てられていますが運航状況の変化に応じ
臨機応変に駐機場所の入れ替えも行っています
ラジオコントロール担当
原亮真さん
「飛行機がどの位置にあってどの高度に
いるのかということを聞きながら到着予想時刻を
ここで打ち出しています」
またパイロットに空港の状況を伝える
重要な役割も担っています
ラジオコントロール担当
原亮真さん
「空港で起きるイレギュラーなこと
また上空で起きているイレギュラーを
いち早く掴んで運航乗務員の方へ伝えるのが
一番大きなところ」
日本航空では新千歳空港で
総勢およそ950人が
運航に携わっています
空の旅は、こうしたスタッフの
支えで成り立っています



















