猛暑と無縁 夏でも気温は18℃!? “笑えるくらい涼しい”北海道釧路市の最前線
2026年 8月13日 15:05 掲載
霧の町・釧路。
世界三大夕日のひとつの絶景や豊かな海が育む海鮮が観光客から人気ですが、いま全国から熱い注目を浴びているのが・・・
韓国から
「とても涼しいです」
京都から
「すごく涼しかったので避暑をかねて来ました」
三重から
「きょうは朝、寒かったですね」
笑えるくらい涼しいまち。
去年の夏の平均気温はなんと19.3度。
避暑などを目的に釧路に長期滞在した人の数は
1年間でおよそ2800人と道内では14年連続で1位となっています。
涼しさの恩恵がもたらすのは「スポーツ」に「農業」も!?
避暑地・釧路の最前線に迫ります!
5日、釧路空港に到着したのは東京から来た
亜細亜大学の硬式野球部です。
部員
「飛行機降りた瞬間から涼しいなと感じました」
「快適で過ごしやすくてびっくりしています」
気温計には22.8度の表示、東京よりも8度ほど低い気温です。
数多くのプロ野球選手を輩出し、
10度の全国制覇を果たしている名門・亜細亜大学。
東京の暑さだと外での練習は半日が限界のため、
2010年から釧路で夏の合宿を行っています。
亜細亜大学硬式野球部・正村公弘監督
「暑くて選手もばてちゃうので熱中症も怖いから控えめにしている。こっちに来れば1日練習できるので本当にありがたいです」
猛暑の中だと、夏バテで食欲が落ちてしまいがちですが…
涼しい釧路なら、そんな心配は無用のようです!
Q普段どれくらい食べる?
「茶碗10杯分くらいですね」
Q釧路の涼しさならどれくらい食べられそう?
「足りないです。釜一個分くらいないと」
亜細亜大学は道内の大学や社会人チームとも練習試合を行い、
今月16日まで釧路で合宿を続けます。
涼しさがもたらす恩恵は農業でも・・・
北海道サラダパプリカ・鈴木貴巳営業部長
「このハウスで6万本くらい苗があって、年間500トンくらいの収穫量ですね」
釧路市大楽毛(おたのしけ)にある
およそ2.3ヘクタールの巨大なビニールハウスで栽培されているのは…
色鮮やかな黄色や赤色、夏野菜のパプリカです。
実はパプリカは暑さに弱く、生育の適温は20度前半。
釧路の気候が世界的にパプリカの栽培で
有名なオランダに似ていることに目をつけて、
大手証券会社の大和証券のグループが資本参加し
2016年から釧路でパプリカ栽培を行っています。
北海道サラダパプリカ・鈴木貴巳営業部長
「我々のような民間企業が資本力を生かして、大規模な農業をすることが今後の日本の農業の1つヒントになっていくのかなと思う」
栽培されたパプリカの7割ほどが道内各地へ出荷されています。
色鮮やかなパプリカ、評判は上々です。
地元のピザ店でも釧路産のパプリカが使われた
夏限定のピザが販売されています。
客
「おいしい、甘くておいしいです」
避暑地として活気づく一方で、今年6月、
釧路市の人口が15万人を切りました。
ピークだった1984年の21万人から3割以上の減少と、
深刻な人口減少に歯止めがかかっていません。
2年前に東京から釧路市阿寒町(あかんちょう)へ
移住してきた成田一幸(なりた・かずゆき)さん。
成田一幸さん
「夏ですけど正直無理して半袖を着ているみたいなところもある。もともと地方で仕事をしてみたいなと思っていて、たまたま北海道で仕事があるよというので地域おこし協力隊だった」
地域おこし協力隊として地元の方の交流施設の運営や
個人としても地元のアーティストを招いた
ライブイベントの開催など地域の活性化に取り組んでいます。
成田一幸さん
「僕よりも全然、年上の方で仕事をリタイアした人たちが移住先として選んでくれたりもする。減っていくスピードの方が圧倒的に早いけど、それでもこっちに来ようとしてくれている人たちがいるのは身に染みて感じている」
釧路市も移住を後押しするための支援に力を入れています。
通常は東京圏などからの移住以外は
国や道の移住支援金が受け取れませんが、45歳未満なら
東京圏以外からの移住でも釧路市独自で1人あたり30万円を支援する制度を創設。
また、家具や家電付きの住宅で
釧路生活を体験できる「ちょっと暮らし」や
働きながら2週間滞在できる「お試しワーキングホリデー」など
移住のハードルを下げる制度も増えてきています。
避暑地として全国から熱い視線を集める釧路。
一時的な滞在はもちろん、人口減少という
町の大きな壁を乗り越える切り札になるかもしれません。



















