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刑事ゼロ #8【再】

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ヒグマ最前線

【マチの分岐点】65年ぶり人口増加に転じた北海道仁木町  成長を支える”新しい町民”とは 地方創生最前線

私たちが住むマチの未来を考えるシリーズ「マチの分岐点」。
今回は後志の仁木町です。道内では人口減少が進む自治体がほとんどですが、仁木町は5月の国勢調査で65年ぶりに人口増加へと転じました。マチの成長を支える「新たな町民」の姿を取材しました。

ラコサレム・べサニー・ジェイン・バクスさん
ラコサレム・べサニー・ジェイン・バクスさん

のどかな田園風景にのぞく、「夏の果て」。農業が盛んな仁木町に収穫の秋が近づいています。

町内のミニトマト農家で働くフィリピン人のラコサレム・べサニー・ジェイン・バクスさん22歳。日本語試験や農業分野の知識を問う試験に合格し、特定技能の在留資格で7月に来日したばかりです。

ラコサレム・べサニー・ジェイン・バクスさん
「そこまでではないけど、太陽が顔の方を向いている時は大変。トマトの色がはっきりとは見えなくなってしまうから」。

外国人が主役の収穫の現場。いまの仁木町ではめずらしくはない風景です。

姉のジョイさん
姉のジョイさん

姉のジョイさん、28歳。家族の生活を支えるため、3年ほどまえからこの農家で働いています。日本で働く姉の姿を見てべサニーさんも追いかけるようにこの町にやってきました。

姉・ジョイさん
「べサニーは仕事も初めてなので私が教えます。みんなも教えます。べサニーさんがフィリピンにいたとき『お姉さんお金もらっていいですか』と言ってきた。私は『お金もうないよ』『ここにおいで~』と言った」。

べサニーさん
「フィリピンで暮らす自分の姿が想像できなかったので。生活も大変なのでここで暮らすことに決めました。家族の力にもなれています」。

農場を経営する金井進さん
農場を経営する金井進さん

農場を経営するのは2代目の金井進さん。父親の代から技能実習生や特定技能の外国人を雇ってきました。

金井進さん
「農家は人手が必要なので、いま日本人が高齢化してだんだん人がいなくなってきて、それでも農家をやらないといけないので、技能実習生の時代から(外国人と)つながって動いている」。

いまや外国人の数が人口の1割ほどに上る仁木町ですが、ミニトマトをはじめ、冬になると収穫の仕事が無くなる農家が少なくありません。

そこで地元のJAと冬場の人手不足に悩む福岡県のJAが協力。仁木町での仕事を終えた外国人は福岡に移動しイチゴ農家で出荷の仕事に就くことで、1年中働くことができます。

金井進さん
「彼女方も1年を通して働きたいので、働ける環境を整えるというのが僕らの仕事だと思っています」。

仕事仲間からサプライズケーキをもらうジョイさん
仕事仲間からサプライズケーキをもらうジョイさん

この日の休憩時間。金井さんや仕事仲間からジョイさんにあるサプライズが。

仕事仲間
「ハッピーバースデートゥーユー」。

ジョイさん
「ありがとうございます。日本一番楽しいです。フィリピンでこういうことはしないからね」。

マチの成長を支えているのは、外国人だけではありません。夢を叶えるべく、マチの外から人材が集まるその秘密は…?

夫・鈴木正光さん(左)と妻・鈴木綾子さん(右)
夫・鈴木正光さん(左)と妻・鈴木綾子さん(右)

収穫前のブドウの手入れをするのは、鈴木正光さんと妻の綾子さんです。共通の趣味でもあったワインを自分たちで作りたいという思いから、会社勤めを辞め2019年に神奈川県から仁木町へ移住しました。

妻・鈴木綾子さん
「会社に勤めていても60歳や65歳までですしその先どうするのというのがあったので準備するなら早い方がいいのかなと」。

夫・鈴木正光さん
「何か所か(他の地域も)訪問して担当の方と話をしたが、一番仁木町が親密にこちらの要望や意見を聞いてくださって快く受け入れてくれそうな気がしたんですね」。

ワイン用のブドウ
ワイン用のブドウ

10年ほど前から仁木町では数多くのワイナリーが集まるワイン産地を目指し、隣町の余市町と協力し人材育成などに力を入れています。

「地域おこし協力隊」の制度も活かし、広くワイナリー経営を目指す人を募集。鈴木さん夫婦も協力隊として採用されました。

夫・鈴木正光さん「私たちにとってはすごいありがたい制度。お金をいただいてブドウ栽培の勉強をさせてもらえる。その後もお金をもらってこの畑を整備するということで本当にありがたい制度でした」。

移住から1年後、さくらんぼや食用のブドウが育てられていた畑を取得しワイン用のブドウに植え替え、栽培しています。

鈴木さんのワイナリーで醸造したワイン
鈴木さんのワイナリーで醸造したワイン

おととしには、畑に放置されていた倉庫を改修しワイナリーもオープン。今後は自前のワイン作りに力を入れていきたいといいます。

夫・鈴木正光さん
「とにかく品質の良いおいしいワインを作ることです。それに尽きると思います。(今後は)ブドウの量も当然増えますのでそれに従ってワインの本数も増えていくしいろいろバリエーションを増やしたいなと」。

鈴木さんのようにワイナリー経営を目指す町外からの移住者は多く、かつて1軒だったワイナリーはこの10年ほどで8軒に増えました。

仁木町・佐藤聖一郎町長
仁木町・佐藤聖一郎町長

仁木町・佐藤聖一郎町長
「町としても支援しながらワイナリー希望者を拡充してきた結果、今ようやく産業として成り立つような土壌ができた。仁木町のコンテンツとして観光的な部分でも、いろんな取り組みを進めることができるようになりました」。

外国人との共生に、土地の強みを生かした地方創世の取り組み。マチの挑戦は、すこしづつ実を結び始めています。

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