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多忙な毎日...ケアマネージャーの苦悩
2015年12月 3日放送
木元国友さん、36歳。職業はケアマネージャー、略してケアマネです。
石狩市の事業所に所属し、札幌市の北区と西区も担当しています。
仕事の半分は利用者の自宅訪問。この日は要介護1の89歳の女性を訪ねました。
ケアマネージャーは全ての利用者に対し、月に1回面談を行い、サービスの内容を
確認してもらいます。
午後2時前、ようやくお昼ごはん。
パソコンでつぎの仕事をしながらおにぎりをほおばります。
ことし4月、政府は介護職員の待遇改善策を打ち出しましたが、ケアマネージャーは
対象外とされました。
先月、労働組合がまとめたアンケートでは、道内での平均月収はおよそ23万8千円。
労働者の全国平均より6万円ほど低い状態が続いています。
ことし4月以降「辞めたい」と思ったことがあるケアマネージャーは半数にのぼりました。
【北海道医療大学 志水幸教授】
「書類の作成に追われるというのが一番多い。
3年ごとに事業計画を見直す。そのたびに法改正が行われる、小さい改正は毎年のようにある。そのたびに色々な書式が変わる。」
1人のケアマネージャーが受け持つ利用者は全国平均で36.2人。
報酬は1人の利用者につき1万円から1万3千円あまりと一律で決められているため
給与はなかなか上がりません。
木元さん 「大変だと毎日思ってます。残って仕事をするのもそうだし、休みがとれない」
認知症の夫婦の家へ面談に赴き、また事業所へ。遅い日は帰宅が深夜0時をすぎることも。
在宅で介護を受ける人は確実に増えて行きます。
志の高いケアマネが離職しない制度作りは
私たちの未来に直結した課題だといえます。