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2万5千人が待機...特養老人ホームが実は空いている?
2016年2月11日放送
特別養護老人ホーム、通称「特養」。
特養は、社会福祉法人や地方公共団体など公的な機関によって運営され、
食事、入浴、排泄など日常生活全般にわたる手厚い介護を受けられるため、
とても人気があります。
道内では、大部分の特養が満室で、
2万6731人が入所の順番待ち待機をしています。
国も、待機者が大量にいることを受け、待機者を減らす対策をとりました。
2015年4月の介護保険法の改正で、
特養への入所条件を要介護度3以上の人に限定したのです。
法律の改正は、特養にさまざまな影響を与えています。
由仁町の特養は、待機者が減りましたが、
逆にベッドの空きが出るようになってしまい、入所者集めに苦労しています。
一方、
札幌市白石区の特養「ポプラ園」は、
満室状態が続いていて70人がまだ待機しています。
待機者を減らすにはどうすればよいのか。
ポプラ園は、行くあてのない待機者に、短期入所サービス施設も開放しています。
札幌市は、特養の数を増やし、
2019年度までには特養の定員を1000人増やす方針も掲げています。
また、地方の特養は、
待機者があふれる都市部へ営業活動に行くなど、各々が動いています。
お年寄りが安心して暮らせる終の棲家を確保するため、
自治体の模索は今後も続いていきます。