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46歳、両側乳がんになりました③...手術前日にまさかの事実に涙

コラム

阿久津友紀

2019/10/18

検査・告知・手術・仕事復帰・これからのこと・・誰かのお役に立てればと綴ります。

前回は、告知から入院まであと2週間・・・。のところまでお話しました。
手術まで期間があるので、安心のためにホルモン療法を始めては?ということで副作用も調べられるのでとタモキシフェンという薬剤を飲み始めました。閉経前の乳がんで、ホルモン依存の乳がんの場合、標準治療です。いわゆるホットフラッシュやのぼせ、多汗など更年期障害などが主な副作用です。こればかりは人によるそうで、つらくて続けられない人もいればそうでもない人も。自分がどっちになるかは当然わかりません。
 仕事を続けつつも入院の準備も・・・。入院って何用意すれば?です。病院でしおりをいただきましたが、コップ、ストロー、タオル、お箸、食器洗剤、スポンジ、シャンプー、リンス・・・けっこうありますね。モンダイはパジャマでした。手術後、どこまで腕があがるかわからないことから、診察もしやすいことから、前開き。私、家に一枚もございません。
 専用の下着もいる。どんな状況で自分が手術後に家に帰れるかわからないけど、
洋服も前開きじゃない"かぶり"だと腕が上がらないと着られないそうです。着ていった洋服が着られない可能性もあります。はあ、手術ってそういうものなんですね。
2週間のうちに病院は3回。他の臓器に転移がないかどうか、MRIでみたり、乳頭までしこりがないかどうか確かめたり・・・。血液検査もとても大事。その結果に毎回、ドキドキ。他のところに転移がないという知らせを受けたときはうれしかった。(でもこのドキドキは手術後の検診のたびに続くんだ、と今は思ってます。)
 で、前日に会社であすから休むよ、と宣言して入院。誰にどこまで話すか問題、はありますね。会社はもちろんですが、友人も。見た目がまったく具合が悪くないものですから信じてくれない人もいるし、言った瞬間に無言になって言葉がない人も。これは後で聞くと患者さん、それぞれがそれぞれに悩んで、結論がでない問題のようです。
 小型のスーツケースをごろごろして、翌日に入院。お昼は、土用の丑の日を前に、うなぎ!腕周りの計測や最後のCTやエコーを行い、夕方、先生の前日の診察と相成りました。
 そこで驚きの事実をきいたのです。

先生:聞いた?使えなくなったの。
私:なんですか?
先生:インプラント
私:まな板決定???

 日本では、2003年から乳がん患者さんに対して乳房の再建が保険適用になっています。そのときから主流だった、インプラント、人工乳房がこの日付けで使えなくなったのです。
あすから手術で使えなくなった・・・。世界で一番最初にとまったのか!
正確にいうと、乳房を取り除いたあとに入れる、拡張器、ティッシュエキスパンダーは入れられますが、その後、入れ替える人工乳房がたった一種類しか日本では認可されておらず、それが禁止されると手術ができないのです。あす、手術でエキスパンダーだけいれても認可されたインプラントがないといつまでたってもそのままに入れておかねばならない。しかも、禁止されたザラザラしたものの方が滑らず、固定が効くけれど、緊急的にその後認可されるはずのつるつるのはどうなのか???
 どうすりゃいいのか?胸なくなるのが嫌だから再建するって決めたんじゃん!と思いましたが、私は母も乳がん、しかも両側、、温存は不安がつきません。
温存しようと思えばできるけど・・・と先生はおっしゃってくださいましたが、全摘で。。と決断しました。
 幸いながら、乳頭にまでがん細胞は行っていない可能性が大きいということで、乳房全摘ではなくて、乳頭温存の皮膚下全摘、という手術の同意書にサインをすることになりました。
夜ごはんが最後、あとは絶食。両側なので一番最後の手術。ながーい夜が始まりました。

来週、21日(月)に(北海道地区のみ)手術後までを追ったドキュメントをお送りします。HTBイチオシ!!ニュースの特集でお伝えします。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀