さて現在、我々「どうでしょう班」は、DVDの制作に邁進しておるわけだが、「いつ発売されるんですか?」「VHSは発売されないの?」等々、掲示板には毎日のようにご質問が寄せられる。
「DVD発売詳細情報」発表を前に、ここであらためて「どうでしょうDVD全集」について、まとめておこう。
02年9月。「水曜どうでしょう」は、長い充電期間へと入った。
理由のひとつが、過去の作品を「クリアな映像と音声で再編集」し、「永久保存版」としてみなさまのお手元に置いていただきたい。そのためには、今考えうる最良の手段「DVD」として残したい、そう考えたからである。
「じゃ、VHSは発売されないの?」
発売の予定はありません。なぜなら「テープ」は劣化します。そりゃ「普通の使用状況」ならば問題ありませんが、こっちは「毎日見てます」「テープが擦り切れそうです」「ついに切れました!」というヘビーユーザー相手。
これ以上諸君に「テープの摩擦耐久試験」をやらせておくわけにはいきません。だから「DVD」なのです。理論上では「DVD」は、そこに記録されたデータを読み込むだけのものなので、劣化は無いはず。
ただ、
「毎日見て、いつかDVDに穴を開けたいと思います」
という大馬鹿ユーザーも相手。普通なら「んなバカな・・・」と一蹴するところであるが、「うぬ・・・もしかして」と思わせる「妙な説得力」がある。従って「劣化は無い“はず”」と書いておいた。
「DVD版のべトナムは、放送されたものとは違うの?」
違います。
ただ「構成」は、放送されたものと同じく(オープニング)→(前枠)→(本編)→(後枠)の流れで、それぞれ「7話」に分かれております。すなわち、単に「CMが無くなっただけのもの」が、7話分収録されていると思っていただければよろしい。
放送と違うのは、まず冒頭「DVD版の前枠」があり、「釣りバカ屋久島」の最終話に挿入された「重大発表」のシーンを「ベトナム編のプロローグ」として、収録しておいた。
そして、いよいよ「第一夜」のオープニングがスタート。
そして本編。ここには、放送されなかった「未公開シーン」を随所に加えている。これが「放送とは大きく違うところ」。そしてこの「未公開シーン」が、かなりのボリューム。
全7話で、合計「1時間」。放送したものより1時間もも長くなっちゃったわけ。
おかげで「DVD版ベトナム」は、「4時間を超える超大作!」となったわけだ。当然「ディスク2枚組」。
「なぜ最後のベトナムから発売するの?」
本来、「全集」というからには「古いものから順に発売」するのが、当然でしょう。
ただ、本州勢を中心とする「数年遅れのリターンズ視聴者」に対しては、未だ見たことのない「現在形のどうでしょう」を、この機会にまず見ていただきたい。
そして「道内視聴者」には、とりあえず「記憶に新しいベトナム」を見てもらうことによって、「放送版」との違いが、よくわかっていただけるはずだ。その上で、今後の「全集の作り方」についての希望、意見も出しやすいだろうと考えた。
DVDはすべて、キミらの、そして我々の「理想形」として手元に残したいじゃないか。
そして「道内勢」「道外勢」いずれにしても、「今」を見て、その後、過去にさかのぼって「歴史の流れを追っていく」。これは実に、興味深いことだと思うのだ。
・・・とまぁ、言ってはみたものの、オレの本音は「この前編集したばっかりだから、作業がやりやすいんだよ!」。これだ。
「特典映像ってなんですか?VHSには入らないものなの?」
いまだDVDデッキ購入をためらっている「VHSテープ派」の諸君に、ここで「DVDとテープの違い」をちょっと説明しておこう。
キミらが持ってる「VHSテープ」は、テープを巻きながら、「その場に記録された」データを「順番に読み取るもの」だ。
それに対し「DVD」ってのは、ボタンひとつで、「いろんな所の」データを、「瞬時に」読み取ることができるもの。だからCDと同じく「頭出し一発」なんてのも可能だ。
この機能を生かして、「本編以外の映像」を別に用意しとけば、キミが「好きな時に」ボタンひとつで再生できる。
そこで例えば、映画のDVDなんかじゃ「本編以外の映像」として「メイキング」なんかを入れてますね。
キミの「VHS」には、んなもの入ってませんね。なぜか?
作ってる方の立場になって考えてごらん。
「本編終わったあとに、わざわざメイキング入れるか?」「んな必要ねぇだろ」
製作者は、思いますよ。
ところが、DVDの場合、
「データとして本編以外の映像も入りますよ」
「見る見ないは、視聴者の判断です」
という割とラフなスタンスなので、
製作者も「んならメイキングぐらい入れとこか」となる。
これがいわゆる「特典映像」だ。まぁ「特典」なんつってるけど、言い方は悪いが「オマケ」だ。
で、我が「どうでしょう班」も、「んなら入れましょう、入れましょう」ということで、ラフなスタンスの「オマケ特典映像」ご用意しております。
はい、その一。
DVD版にすら入りきらなかった「さらなる未公開シーン」。
いくらおもしろくったって、「本編の流れにそぐわないシーン」ってのもあるわけ。でも、こういう「独立した場」なら、ご紹介することもできる。
例えば、大泉さんが「番組開始当初のエピソードを語るシーン」。話はおもしろいが、「のんびりとした回想」が「流れ」には合わなかった。
さらに、あの「宮廷料理」。DVD版では、最後に「伴奏付きで♪恋人よを熱唱する大泉さん」という「未公開シーン」を挿入したが、さらにその後、実際には部屋に帰って「トーク」も撮影している。この「トーク」はさすがに「クドイだろ」と思って、DVD版にも入れなかった。
しかし、「特典映像」にはしっかりと登場。
これが、泥酔した某「ニャンですディレクター」のおかげで、まともなトークにならなかった・・・というシロモノ。
ね、こんな感じの「迷シーン」をご用意しております。
ハイ!その二。「前枠・後枠NG集」。
ベトナム全7話の前枠・後枠。これが異常なほどNGが多かった。
「一応最終回なんだから。いくらおもしろいNG出したって、全部お蔵入りだぞ。NG集なんか、いつやるかわかんねぇんだから」
大泉さん、嘆いてましたが、いえいえ!お蔵入りではございません!DVDでお披露目でございます!
その三。「ベトナム写真館」。
ホームページをご覧の方はご存知。あの「4コマ漫画風連続写真」をDVDにも収録。携帯派の諸君、良かったね。見れますよ。
さらに!DVD版では未公開の「新作連続写真」をご用意!あまりのバカバカしさに窒息寸前。これぞ「気の抜けたオマケ」の極地ですぞ。
そしてDVDならではの「特典」と言えば、「副音声解説」。これです。
これも、VHSでは不可能な荒技。
「どうして」ってか?
例えばキミね、VHSだと「英語字幕版」と「日本語吹き替え版」が別々に売られてるよね。ところがDVDは、1枚で事足りる。
なぜなら、最初に言ったように「DVDは、瞬時にいろんなデータを読み取ることができる」わけだ。だから「英語」と「日本語」の音声データを用意しとけば、本編の映像データに合わせて、どちらの音声データを読み取ることもできちゃうわけ!ボタンひとつで、「英語」にも「日本語」にも切り替えができちゃうわけよ!スゴイよねぇ。
これを利用して、映画なんかじゃ、監督とカメラマンによる「解説音声」なんてのも収録してる。映像見ながら「このシーンはね・・・」なんてえらそーに解説しちゃってるわけよぉ。
でねぇ、我々ディレクター陣もねぇ、もちろん!やりましたよぉ。解説。
つい先週ね、収録したばかり。でもねぇ、映画は2時間でしょ?せいぜい。こっちはねぇ、4時間。「4時間しゃべりっ放し!」。さすがに、ふたりでやってたら疲れる。最後は無口になっちゃいます。嬉野くんだってもう寝ますし。
そこで今回!「豪華ゲスト解説者」を2名!お呼びしました。
「どうでしょう」にね、とてもお詳しいお二方です。
なんでしょう。収録した音声を聞くと「やけに爆笑が多いオールナイトニッポン」という感じでしょうか。「解説」じゃないです。あれは。
さぁ!ということで、このような魅力満載!の「水曜どうでしょうDVD全集」の第1巻!「原付ベトナム縦断1800キロ」!
いよいよ発売日が決定いたしました。
「気になる価格!」さらに、「驚愕の販売方法!」、「驚愕の先行予約開始日!」「腰砕けの予約特典!」そして・・・そして、これはもう今、言っちゃおう!
「DVD発売記念!水曜どうでしょう特別番組」の放送!
その詳細が、すべて明日!明らかになります!
よーし!明日は朝から「押しまくれ!」