9月1日(水)いよいよ!「どうでしょうの本」予約開始!

藤村 | 2004/08/30(Mon) 15:14:30

 「水曜どうでしょうの本」が、9月1日(水)より全国のローソンと丸井今井各店をはじめとする道内HTBグッズ取扱店にて予約開始となります。

 これまでクイックジャパン、DVDレビューほか各TV雑誌などの編集者の方々が実に熱心な取材で「どうでしょう」を誌面で紹介してくれています。番組を知らない方々にも、その魅力が伝わるようにと、工夫と苦心を重ねて誌面を作ってくれています。ありがたいことです。そんな中で、我々自身が、自分たちの手で本を作ることになりました。

 当初は、番組の基本的な紹介、Q&Aのようなもの、全放映リストなど、番組の「ガイドブック的要素」が必要不可欠かと考えておりました。しかし、よく考えればそういったものは、各雑誌の皆さんが既にやってくれていることであって、我々が改めてその領域に踏み入れる必要はないのではないか?我々でしか出来ないことをすべきではないか?そう思った次第でございます。

 従ってこの本は、いわゆる「番組のガイドブック」ではありません。

 もう、思いつくままに「本という形でやりたいこと」「番組では出来ないこと」を、無計画にドバっ!とやっちゃって「番組以外の楽しみも少し増やしていこうや」という気構えなのでございます。

 創刊号の特集は、ディレクター陣二人の「スペイン大紀行」となりました。

 「ジャングル・リベンジ」の最終回で大泉洋が言った「スペインの牛追い祭りに参加したい」という一言を真に受けて、我々が実際に「スペインまで下見に行ってしまった」というオマヌケな旅行記であります。

 もちろん本の中身はこれだけではなく、各所に小技を効かせた企画ページも多々あるわけですが、予約開始を間近に控え、皆さんに「果たしてこの本、買うだけの価値があるのか?」という判断材料のひとつとして、その「スペイン紀行」の一部をここに抜粋して掲載したいと思います。

 牛追い祭りは本当に危険か?「スペイン大紀行〜D陣二人の牛追い祭り徹底検証の旅〜」

 〜以下、一部抜粋。

【7月9日(金)午前10時35分 マドリッド市内】

 「さぁ行きますよぉ!」
 「行きましょう、行きましょう」
 「いいかい?よく地図見ててよ」
 「大丈夫ですよ」

 大丈夫と言われても私は先生のことを「大丈夫だ」とは思っていない。昔は「地図も読めないバカ」として名を馳せた大泉洋も、さすがに何度も旅を重ねる間にずいぶんと正確に地図を読むようになってきた。その実力は今や「地図秀才」のミスターに匹敵するほどの成長ぶりだ。変わって「地図バカ・ナンバー1」の座に鎮座ましますのが嬉野先生だ。「ボクねぇ地図ダメなんですよ」堂々言ってはばからない。ただ今回ばかりはそれでは困る。ミスターも大泉くんもいない二人旅。先生もそれをわかって死にもの狂いで地図を読む。

 「ハイこれ左です!そうです!ハイオッケー!大丈夫です!しばらくまっすぐ行きますよー!あぁもう全然大丈夫!」

 人には不安になると黙り込むタイプと逆に口数が多くなるタイプがある。前者の代表が大泉洋だとすれば、後者の代表選手は間違いなく嬉野先生だ。「大丈夫」を連発するほど周囲を不安にする。たださすがに今回はがんばった。やがて車はマドリッドの中心部を抜け「M30」と書かれた高速道へと入る。そうしていよいよパンプローナに向け、スペイン国土の北半分を縦断する長いドライブが始まった。

 注釈)我々はこうしてレンタカーでマドリッドを出発し、「牛追い祭り」が開催されているスペイン北部の「パンプローナ」に向かった。その距離約500キロ。そして午後4時。我々は「ある光景」を目にした。

 〜以下、再び一部抜粋。

【午後4時】

 午前中の「地味な大地」に代わり、今度はずっと「山ん中」だ。気をつけないと「ここがスペインだ」ということを忘れてしまう。日勝峠に向けて夕張あたりをドライブ中といった錯覚に陥る。全くもって異国情緒がない。リアルに北海道に似すぎているのだ。

 「どうしたスペイン。キミは情熱の国じゃなかったのか。明るい太陽、青い海、白い家に黄色いひまわり赤いフラメンコはどうした。こんなフツーの山を見て、ピカソがあんな絵を描けるのか?ガウディは創作意欲を掻き立てられるのか?違うだろ?ぼくは別におかしなことを言ってるわけじゃない。日本人のほぼ全員がぼくと同じ期待を抱いてスペインにやって来るはずだ。それをキミは裏切るつもりかい?」

 しかし、そんな問いかけに対し、スペインはきっとこう答えるだろう。

 「だったらおまえ南へ行け。他の観光客はみんな南に行ってんだ。なんでおまえ、なんもねぇ北へ来るんだよ」

 その通りである。スペイン観光のハイライトは「マドリッド」「バルセロナ」の二大都市を除けばほぼ南部に集中している。アンダルシアしかり、バレンシアしかり。北部はいわば「気の緩んだスペイン」だ。まさかそこをみっちり車で回って、それを本に書かれるとは思っちゃいない。

 「おまえそんなとこ見んなよ!」

 スペインも不意を突かれた感じだろう。

 「しかしね、この山の向こうではもう血沸き肉踊る牛追い祭りが開催されてるわけですから、そこはもうまさに情熱の国スペイン!ということでしょう」

 我々は思い直して、その日勝峠を下った。すると!である。「ここは日勝峠じゃねぇ!」という風景に出くわした。4〜5人の男達が道路脇で威勢良く立ちションしているのである。

 「日勝でも立ちションしてるべや」

 そうではない。彼らの衣装だ。白の上下に赤いスカーフ。それはまぎれもなくテレビで見た「牛追い参加者」「牛に突き上げを喰らう男達」の衣装だ。彼らは揃いの衣装で立ちションをしながら、行き交う車に向かって何か叫んでいる。

 「オレたちゃ今から牛に突かれるぜぇー!いやっほーい!その前に出すもん出しとくぜぇーい!」

 そんな感じだ。

 パンプローナまでおよそ150キロ。我々はいよいよ情熱の国の情熱の祭りの渦中へと入って来たのだ。

 〜この後、我々はパンプローナの町に到着するわけだが、町は見物人であふれ返りとんでもない状況となっていた。我々はそこでいきなり「大きな問題」にぶつかることとなる。そしてこの日、嬉野先生が「ある事件」に遭遇することになるのだ。

 ・・・とまぁ、ホントに「極一部」だが、スペイン紀行の「空気」のようなものを感じていただけただろうか。

 「もっと読みたい!」
 「買おうじゃないか!」

 そう思われた方々にはしかし、「だったら覚悟しろ」とあらかじめ言っておかねばならない。

 「おめえ長ぇよ」
 「いやがらせか?」

 そう勘ぐりたくなるほどの、これは長文なのである。機内映画の感想に始まりすべての食事メニュー、嬉野先生との些細な口ゲンカの原因に至るまで、旅の出来事すべてに言及しているのだ。その上、紀行文の随所に「嬉野先生の反論」やら「鈴井貴之&大泉洋両スター先生の感想」などが盛り込まれており、「一体いつになったら終るんだ!」という苦痛を伴った読書となる。

 但し、この苦痛を乗り越えてすべてを読み終えた時、皆さんは必ずや「我々と旅を共にした同士」となるだろう。そのすべての出来事が「リアリティー」を持って記憶に残るだろう。

 「どうでしょうの本」9月1日(水)予約開始。「A4版」ぐらいの雑誌に近い大きさで、オールカラー。ページ数はまだ未定だが60〜90ページになる予定。価格は1,890円。受渡しは11月24日(水)でございます。

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