ある朝、目が覚めたら、体を起こすことができない。歩けない。「起きれない!」とママに助けを求めたが、ママは自分がふざけて冗談を言っているのだと思っている。3年前の2020年3月3日、当時8歳だった渡邊葉月ちゃんを襲った出来事。
救急搬送された葉月ちゃんにつけられた診断名は「毛様細胞性星細胞腫」。脳腫瘍の一種が首の中の脊髄にできてしまい、神経を圧迫。首から下をほとんど動かなせなくなってしまったのだ。次の日には呼吸も出来なくなり、人工呼吸器をつけることに。緊急手術が行われたが、腫瘍を全て取り切ることはできなかった。
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元気に踊る葉月ちゃん 5歳の頃
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脊髄にできた腫瘍
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夕食は家族4人で
元気に飛び回っていた葉月ちゃんの生活は一変。ほぼ寝たきりで、24時間介護が必要に。人工呼吸器をつけたため、以前のように声を出すこともできなくなった。
今の医療では、葉月ちゃんが元通りに回復することはない。
絶望しても不思議ではない状況だが、葉月ちゃんは前向きだ。前向きどころか、悲嘆する両親を励まし、泣いている母・千香子さんに、こんな言葉をかけたこともあった。
「泣きたい時は泣いていいけど、笑っていた方が良いことたくさんあるんだよ」。
そんな葉月ちゃんが始めたこと。それはSNSでの発信。見た人に元気になってもらいたいと、絵を描いたり、料理をしたリ、様々なことにチャレンジする様子を届けている。彼女の姿、笑顔が多くの人の心を動かし、フォロワー数はすでに4万人を超えた。
しかし、その笑顔の裏には葛藤も...。
声がうまく出せず、思いが伝わらないつらさ。両親にとっては、仕事と介護の両立は大きな悩みでもある。
今年11歳になった葉月ちゃんと家族の日々の暮らしから、私たちが学ぶべきこととは?
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絵を描くのが大好き
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夜中にたん吸引をする母
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11歳の誕生日
スタッフ
- ナレーター
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HTBアナウンサー 森さやか
- 編集
- 角田朋美
- 撮影
- 石原剛司
- ディレクター
- 鈴木麻友
- プロデューサー
- 広瀬久美子