未曽有の事故からまもなく3年。あの日一体何があったのか?
家族の執念で復旧した約100枚の写真が、いま語り出す。
北海道の知床沖で、小型観光船「KAZU I」が沈没した事故からまもなく3年。これまでに20人の死亡を確認、6人の行方が分かっていない。
事故から2年以上が経った去年8月、乗客のデジタルカメラが知床岬の海岸で見つかり、家族のもとに返ってきた。カメラは腐食が激しかったが、専門の業者がデータ復旧に成功。そこには、事故直前の乗客の姿、船上からの景色、徐々に強まる波の様子などが克明に記録されていた。
道警の水中カメラが捉えたKAZUⅠ
家族に返却されたカメラ
復旧された写真
中には、事故当日の運航会社事務所の様子を捉えた写真も。そこから、桂田精一社長の証言を巡る、新たな疑惑も浮上した。
そして、今年3月、乗客家族が運航会社と桂田精一社長に損害賠償を求めた裁判が、ついに始まった。これまで、家族に正面から向き合ってこなかった桂田社長。法廷に姿を現した社長を前に、家族は悲痛な思いをぶつけたが、果たしてその訴えは届いたのか?
未曽有の事故から3年。「なぜ、あの事故は起きたのか」。問い続ける乗客家族の闘いは続く。
桂田精一社長
桂田社長を前に乗客家族が意見陳述
カメラを発見した桜井憲二さん
スタッフ
- ナレーター
- 森さやか(HTBアナウンサー)
- プロデューサー
- 広瀬 久美子
- ディレクター
- 山上 暢
- 取材
- 須藤 真之介
- 撮影
- 安達 真
- 編集
- 上田 佑樹