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2015年2月7日(土)放送

食のチカラ


今回の「食のチカラ」は 鹿追町でハウス栽培している 行者にんにくを紹介。


一般的に「行者にんにく」と言えば、雪解け後の山奥で短い期間にしか採ることが出来ない春の山菜です。


しかし、ハウス栽培では 1月~2月にかけて出荷のピークを迎えるんです。


玉ねぎやにんにく、にらの仲間で、古くから食べられてきた スタミナ山菜。
山の中で修業する行者(修行僧)が荒行に耐える体力をつけるために食べたことから この名前が付けられたようです。


そんな行者にんにくを栽培しているのが、明治時代から先祖代々農業を営んでいる村瀬裕志さん。お話を伺うと 「誰でも簡単に栽培することが出来ない作物だからこそ 作っていて面白い」と言います。


と言うのも、行者にんにくは 種を播いてから収穫できる大きさに育つまで7年~8年という 長い年月がかかる作物なんです。


行者にんにくは、春に暖かくなると芽を出して、夏から秋にかけて葉を茂らせたあと、土から上の葉の部分(みなさんが食べる部分)は毎年枯れてしまいます。
しかし、冬でも雪の下で根は生きています。
このサイクルを何年も繰り返すことで根が成長し、大きく太い行者にんにくが生える株に育つのです。


ビニールハウスの隣には行者にんにく専用の広大な畑があり、基本的には長い間屋外で株を育てます。


ちなみに こちらが その成長過程。年を追うごとに、徐々に大く太いものが生えるようになっていく様子が分かりますよね?


これだけ長い年月をかけて育てるので、栽培で一番重要なのは 土づくりでした。


村瀬さんは行者にんにくが自生している山の環境に似せた土を作るため、樹木の皮を発酵させた堆肥を使用しています。
この肥料は保水性が高く、湿った土を好む行者にんにくに適していると言います。


さらに、ハウス内の温度管理も栽培のポイント。村瀬さんは廃油ストーブや電熱線を土の中に通して室内の温度を上げていました。


7~8年かけて収穫できる大きさまで育てると、今度は 畑から小さなコンテナに移し替え、12月にハウス内へ移動させます。


行者にんにくは温かい環境に移すことで、春が来たと勘違いして芽を出し、20日ほどで収穫を迎えるんです。


その最大の魅力は独特の香りとシャキシャキした食感。一度食べたらやみつきになる味です。


そして 今回は行者にんにくを追い求めて 札幌市中央卸売市場にもお邪魔しました。
天然物は収穫の時期が遅れると 食味が悪くなってしまうリスクもありますがハウス物は常に一番良い状態で収穫しているので 市場でも高い評価を得ているんです。


そんな行者にんにくを地元でおいしく食べられるお店が居酒BAR初音(はつね)。


人気商品に「行者にんにく餃子」があります。


中身は肉・キャベツ・行者にんにくを同じ分量で混ぜ合わせ、その存在感を際立たせています。


さらに オススメなのが「行者にんにく みそラーメン」。


行者にんにくをスープと一緒に煮込むのではなく、熱したラードで炒めることで、一段と香りが良くなります。


決して簡単ではない行者にんにくの栽培ですが村瀬さんはこれからも 美味しい行者にんにくを作り続けると力強く語ってくれました。


行者にんにくの購入は
■村瀬ファーム
住所)北海道 河東郡 鹿追町 北鹿追北11線
電話)0156-67-2035 受付時間)午前9時~午後5時
●行者にんにく(50グラム入りパック×2個):600円
URL http://www.murasefarm.com/
他、道内の数多くのスーパーで1パック300円前後で取扱いがあります。店頭で「村瀬ファーム」の名前が入ったシールをご確認ください。


■居酒BAR 初音
住所)北海道 河東郡 鹿追町 仲町2丁目35
電話)0156-66-2260
営業時間)午後6時~深夜0時 定休)火曜日
●行者にんにく餃子 450円(税込)
●行者にんにく みそラーメン 850円(税込)