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めぐみ横丁

2008年11月25日(火)

父の手作りごはん

およそ半年ぶりに実家の敷居をまたいだ。

いつもは聞こえない「おかえり」の声。懐かしい。

実家に帰省するとき、父に食べたいものをリクエストする。

今回は、具だくさんのあったか豚汁をお願いした。




野菜は畑で収穫したばかりのもの




本当にうまいっ!

高校生の頃、お弁当づくりはもっぱら父の役割だった。

きっかけは、早朝出勤する母の代わりに、ということだったと思う。

はじめてつくってくれたお弁当は、それはそれはヒドいものだった。

二段になっていて、一段目は白米。

下の段は、ゆで卵一個と、冷凍カツがふたきれ。

それだけ。・・・。具は蓋でベチャッと押し潰されていた。・・・。

友達に見られるのが恥ずかしくて、

数時間日差しに照らされていた生ぬるいお弁当を、

いつもの倍くらいのスピードで飲むように食べたことを思い出す。

家に帰ると、お弁当の話になったが、

味の詳しい感想は言わず、「おいしかった」とだけ伝えた。

それ以来、出勤前、朝5時に起きて、

ほぼ毎日お弁当をつくってくれるようになった。

料理の腕はメキメキあがり、おかずの種類も少しずつ増えた。

今では、料理本を見ながら夕飯をつくることもあるというではないか。

びっくりびっくり。

わたしの料理の腕と反比例するかのようだ。

あの時、「まずかった」と言わなくてよかったと、つくづく思う。