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めぐみ横丁

2010年09月21日(火)

明かりについて考えてみた

日々の生活には、たくさんの明かりが溢れている。
自然の光も、人工の光も。

日によって違う表情を見せる、太陽。月。
家のそこここに取りつけられているライトに、
学校や会社にある蛍光灯。
お祭りや商店街を彩る、提灯の明かり。

最近のお気に入りの明かりがあるのは、家の近所にあるレトロな喫茶店。
落ち込んだ時や本をじっくり読みたい時に行くこのお店は、
店内に入った瞬間、コーヒーを淹れている香ばしい香りが立ち込める。
天井と床は年季の入った焦げ茶色の木が使われていて、
曲線を描く木のテーブルには小さな土瓶が置かれ、花が二輪さしてある。
まんまるで重厚な木で縁取られた時計は、
ゴーンゴーンと、鐘の音で時刻を告げてくれる。 
店員さん「いらっしゃいませ」という声は、
決して甲高くなく、語尾も伸びておらず、いつもゆったりとした口調だ。

この喫茶店の明かりが、とても心地いい。
日中は窓から木漏れ日が入ってくる。
そして夜になると、暗い店内に、ロウソクとランプの光がともされるのだ。

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ユラユラと揺れるロウソクの火をぼーっと眺めていると、
心が穏やかじゃない時もすーっと落ち着けるから不思議。
本を読む合間も、つい見入っちゃう。
主張が強い蛍光灯も生活には必要だけど、
控え目だけど存在感のある、こういったロウソクやランプが好き。

日常の中には色んな明かりがある。
まぁ、光のことを考えることができるのは、影があるからだけど。
「光と影」ってセットで言われるくらいだし、
影の存在って意外と大切なのかもしれない。

真夜中に、部屋の電気を真っ暗にして目を閉じながら、
こんなことをぼんやり考えてみた。