2014年03月13日(木)
駆
きょうも1日お疲れさまです。
朝からトマトソースを手づくりし、
パスタをたっぷり食してから出社した、おおのでございます。
"「もらったお題=漢字1字」 をテーマに
ゆる~く、断続的に、コラムを10回執筆します。"
先月13日のブログで宣言してから、1か月余り。
数えてみたら、あれっ、まだ2本しか書いてない。
いかん、いかん。 いくらなんでもゆるすぎたかしら。
ここからは、もう少しピッチをあげていきますね。
「恵」 「中」 に続くお題は、
去年のクリスマスイブ&クリスマスの2日間、
あま~い夜(?)をともにに過ごした、この方から。
室岡里美アナウンサー
* * *
「駆」
「いらっしゃい! あら、大野さん、こんにちは!」
と、お店のご主人。 あぁ、なんて温かい空気感なんだろう。
1年以上前にイチオシ!中継でおじゃましてから、
月に1度は自然と足が向いてしまううどん屋さんがある。
札幌の中心部にあり、15人くらい入るこじんまりとした店内は、
お昼時になると、口コミで来るサラリーマンやOLの方、
常連客でにぎわい、ズズズっという"うどん音"のオーケストラが響き渡る。
温かいうどん、冷たいうどん、
ワンコインほどのメニューはたくさんあるけれど、
冷たい生醤油うどんに、ショウガとネギをたっぷりかけて、
揚げちくわをトッピングするのが、私流。
トン、トン、トン、と、ガラス越しで
リズムよく麺を切る音をききながら、つるつるっと頂く。
きゅっと締まったつややかな麺は
こし、かみごたえがあり、滑らかな舌触り。
シンプルで奥深いこのうどんを口にすると、
実家に帰る時のように、心底ホッとするのである。
どんなに美味しいと思ったものでも
すぐに飽きてしまう私が定期的に食べたくなるのは、
味はもちろん、お店の方の顔つきが大好きだからだ。
割烹着が良く似合うご主人は、本場香川で讃岐うどんで修行し、
14年ほど前から、夫婦でお店で営んでいる。
たぶん、私の父と同じくらいの世代。
お客さんが食事を終え、店をあとにする時に、
必ずひとりひとりに、声をかけている。
「忘れ物ありませんか?またお越しください、必ずお待ちしてます。」
「この後もお仕事ですか? がんばってくださいね。」
その顔つきたるや、心の底からの、柔和な笑顔なのである。
隣にいる奥様も同じように目を細め、話し方も語尾が柔らかで心地よい。
「本場・香川の人に悪いから」と、
さぬき "風" 手打ちうどんと謳っているところにも、
人柄があらわれている気がする。
よく「長年変わらない味」という表現をきくけれど、
このうどんを食べるとホッとするのは
つくり方が長年ずっと同じ、というだけでは決してないと思う。
ご夫婦でうどんとともに駆け抜けてきた年月が、
あたたかなぬくもりが、一杯に凝縮されている。
* * *
今回のテーマをくれた室岡アナ
日々スポーツの現場を駆け回っています。
新年度には、先輩に。
みなさん、どうぞごひいきのほどよろしくお願いします!!
けさのパスタ・・・具だくさん。 笑