2015年09月29日(火)
音
芸術の秋。 雅楽の生演奏を、聴いてきました。
笙 (しょう)
篳篥 (ひちりき)
龍笛 (りゅうてき)
雅楽では "三管"と呼ばれる楽器を用いて、
東儀秀樹さんが懐かしの曲を披露してくれました。
「あおげば尊し」 を ジャズ風に。
「朧月夜」 を しっとりと。
「浜辺の歌」 を 平安貴族の衣裳を纏いながらシンプルに。
雅楽、というと、
神社などで聞こえてくる
一定のメロディーを思い浮かべる方もいると思いますが、
東儀さんの奏でる伸びやかな音色は
艶やかさ、優しさ、華やかさ、軽やかさなど、色んな表情を見せてくれ、
バイオリン、アコーディオンとの三重奏になると、一層激しさを増して
それはもう、うっとりするくらいカッコイイんです。
夕間暮れの 札幌コンサートホール ・ キタラ
童謡などの「抒情歌(じょじょうか) 」 をたくさん聴きながら、
あぁ、この曲は卒業式で歌ったな、
あぁ、この曲は学校からの帰り道よく歌いながら家に帰ったな~
と、郷愁に浸っていたんですが、
東儀さんによれば、その抒情歌が
学校の音楽の教科書から徐々に姿を消しているんだそうです。
理由は、言葉が難しいから。
なんだか、少し寂しい気がします。
たとえ子どもの頃に意味を理解できなくても、
大人になってその意味や味わいが分かることもありますし、
美しい日本語のリズムとメロディーを
覚えておくだけでも良いと思うんです。
いつか自分の子どもに出会うことがあれば
家で口ずさんで、聴かせてあげたい。
そんなことを感じました。
宵闇に浮かぶ、キタラ。