2015年10月13日(火)
色
洋服屋さんの試着室を出て、鏡の前で、
「これ好きなんだけど、買おうかな、どうしよっかな」
と逡巡すること、ありますよね。
たいていの場合、悩んだら縁がなかったと諦めるんですが、
店員さんのひと言で買おうと決めたことがありました。
" これ最後の一着なんです "
・・・ではなく。
"ピスタチオグリーンのドレス、お似合いです" (緑 ではなくって!)
"ミルクティー色の帽子、ステキです" (薄茶色ではなくって!)
それぞれ別のお店だったんですが、
とってもステキな色の表現だと思いませんか ^^?
この言い方がツボで、気づいたら、
これ下さい!と口にしていました。
でも、後悔することなく、
着るたびにその言葉を思い出して、気持ちがアガります。
こちらはカラフルな"秋色"の大通公園 ・・・あ、普通すぎ?
カラフルな世界もいいけれど、モノクロの世界も素敵。
ここのところ、映画を観るならもっぱら白黒です。
「午前10時の映画祭」という
昔の名作をスクリーンで上映するという粋な企画を
札幌シネマフロンティアで行っていて、
先日は、黒澤明監督の「赤ひげ」でした。
セリフは少ないけれど
表情や佇まいから滲み出る三船敏郎さんの気迫や深みといったら、もう。
白黒だと、そぎ落とされた色に隠された情報などを
自分で読み取ったり解釈しようとするからか、
メッセージが後々まで鮮明に残る気がします。
とても感覚的なこと、なんですけれどもね。
白黒映画を鑑賞した後は、
自然と、自分の周りに溢れる色と対峙します。
すると、
いつも目の前を通っているお店の看板、あんな色だっけ?
あれっ、街路樹の色が変わったぞ。
あたり前だけれど、光の具合で色味が随分変わるモンだなぁ。
と、色んな発見があるんです。
今、あなたの目の前に広がる世界は、何色ですか。