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めぐみ横丁

2018年08月29日(水)

久々に読み返しました。
私もです。という方が、いらっしゃるかもしれませんね。

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タラ〜ンと流れる汗の描き方に象徴される
ギャグ漫画風の絵のタッチに加えて、
ほのぼのした作風の中にも
毒っ気や、ほろりとするような場面が
物語に散りばめられているところが大好きです。

静岡県出身の漫画家・さくらももこさんの作品に大きな影響を受けた思春期。
『ちびまる子ちゃん』全巻を、何度読んだことでしょう。

お気に入りは、

小学3年生の主人公・まるちゃんのクラスメイト、大野くんと杉山くんの友情物語。
サッカー少年で、今で言うイケメン男子。
熱い友情。お互いを想うからこその気持ちのすれ違い。見守るまるちゃん。
何度読んでもぐっときます。

肩肘張らないライトな筆致のエッセイも好きで、片っ端から読み漁りました。

『もものかんずめ』
『さるのこしかけ』
『焼きそばうえだ』 etc... 

ひらがなを多用した文体で、
日々の生活や親しい人たちとの何気ないできごと、
旅先でのハプニングなどをつづっているんですが、
まあ、それがもう、おかしくって、おかしくって。 

大人になって改めて
さくらももこさんの漫画やエッセイに触れた時、
あれっ、なんだかこれって、"落語の真髄" みたいなものに
相通ずるところがあるような気がする 
と、感じたことがあります。

ばかばかしくてゲラゲラ笑える "滑稽噺"のような作品もあれば、
心がじんわりとあたたかくなる "人情噺"のような物語もある。
話にちゃんとオチがついているし、
何より、"人間" の持つ色んな側面が、
さくら家の人々や、親友のたまちゃん、
個性豊かなクラスメイトの日常を通じて
色鮮やかに描かれている。

数年前、こう思い巡らせながら調べてみると 
実は、漫画家になる前、本気で 
噺家に弟子入りしようとしたことがあったと知りました。

いつか何かの形でインタビューできたら
ひそかに抱いていた夢は叶わなかったけれど
これからもずっと、心の中にいます。
"まるちゃん"も、"さくらさん" も。

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イチオシ!モーニングのニュースで訃報を伝えるのが辛かった。
どうか安らかにお休みください。
ありがとうございました。