2018年12月03日(月)
館
先日、黒澤明監督の『羅生門』を、映画館で観ました。
白黒。デジタルリマスター版。
ほぼ満席の客席、9割ほどがご年配の方々です。
作品もさることながら
初めて訪れたその映画館がとっても良かった。
舞台上にどん帳があり、
左右の袖に勢いよくサッと幕が隠れると
中央に白いスクリーンが顔を出す。
思わず、おっ、と心の中でつぶやきました。
どんちょうが開いて
映写機がガラガラと音を立て始めてから
画面に映し出される作品を観る、
というのは、たぶん初めての体験で、
なんてステキなの!とワクワクして
気持ちが高ぶったまま
どっぷり映画の世界に入り込むことができました。
シネコンにももちろん行きますし大好きですが、
(最近、大画面で観た『ボベミアン・ラプソディ』も
IMAXで映像と音の迫力を体感した『ファンタスティックビース
最新作も、たまらなく良かった!!)
昔からあって、地元の人に愛され続けている、街の小さな単館も、
また、違う味わいがあって、ステキですよね。
どこか、温もりも、感じられて。
明日4日(火)18:15〜放送のイチオシ!ニュースの特集は
映画好きな記者が取材した"街に根差した映画館" です。
港町・浦河町にある"大黒座"。
北海道で営業している映画館の中で最も古く
今年、100周年を迎えました。
番組では、この場所ならではの雰囲気を伝えるため
撮影で使うレンズや、撮影方法、カメラアングルなど
とことんこだわり抜いたそう。
となれば、VTRで使用する
音楽選びも重要だねぇ〜、なんて話を記者にすると、
「実は今回、音楽は入れないんです。
"現場の音"を意識してとってきていて
全編にそれを使います」
と、熱量たっぷりに話してくれました。
特集の舞台・大黒座は
私がいつか行きたいとずぅっっと切望している場所です。
ただいま、鋭意、編集中。私が参加するナレーション収録は、明日。
というわけで、このような "街に灯をもたらす映画館"が登場する
この小説を、再読しております ^^