TOP > HTBについて - 番組審議会だより
番組審議会だより
北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,2ヶ月に一度第4日曜午前5:40から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。
第538回北海道テレビ放送番組審議会概要
日時
2021年10月21日(木)15:00~17:00

審議対象番組
HTBノンフィクション「未来へ恩返し-小学校設立 元プロ野球選手の挑戦-」
出席委員
岡田美弥子 | 委員長 |
斎藤 歩 | 副委員長 |
貝澤珠美 | 委員 |
気賀沢祐介 | 委員 |
穴澤龍治 | 委員 |
森平和歌子 | 委員 |
桜木紫乃 | 委員 |
及川華恵 | 委員(レポート参加) |
鍋島芳弘 | 委員 |
会社側出席者
代表取締役社長 | 寺内達郎 |
常務取締役 | 森山二朗 |
報道情報局長 | 伊藤伸太郎 |
編成局付局長 | 佐藤浩章 |
スポーツ部長 | 福田恭典 |
番組担当プロデューサー | 和嶋利典 |
番組担当ディレクター | 岡野 馨 |
番組審議会事務局長 | 渡辺 学 |
【審議対象番組についての委員意見要旨】
≪評価点≫
●田中さんの挑戦を、分かりやすく伝えてくれた番組だったと思う。ナレーターの室岡アナウンサーの語りのみというシンプルな構成が良かった。
●学校の募集人数や学費などが具体的に紹介されていたのは、この学校に興味を持った人にとっては良かったと思う。
●タイトルのデザイン、「未来へ」は空色、「恩返し」は若葉も描かれた若草色。フォントも楽しげで、文字通り「未来への希望・可能性」というイメージが湧く。
●田中さんの学校説明会での緊張した表情や、オープンスクールでの子どもとのやりとり、ホッとした顔なども凝縮して放送した。「独自映像」も盛りだくさんで見応えがあった。田中さんがカメラに向かって語る口調も少し砕けた感じで、これまでの取材者との関係の強さもうかがえた。
●田中さんの言葉を抜いた部分の力強さは、制作側が田中さんの心意気を汲んだ成果であると受け取った。未来へ恩返し、というタイトルも素晴らしい。
●田中さんの誠実で素直なお人柄と熱意、公立よりも高い自由度を活かした様々な工夫は番組から伝わり、視聴者の同校への関心と期待は高まったと思う。
●人生100年時代、1つの職業で一生終わるとは限らないため、田中さんの新たな挑戦をフォーカスすることで、多くの人々に勇気を与える放送内容だったと思う。
●最後に田中さんが やってよかった!と言ったこと。それが全てを説明してくれているように思った。教育へのきっかけになったベネズエラでの経験、共感した。小さい頃からの教育が本当に大事。
●新設される小学校の魅力は、長い時間をかけて十分に伝えられていたと思う。そこで学ぶ児童のことをよく考えた図書室の仕掛けや開放的な職員室などの施設、LINKやイマ―ジョンという先進的な教育方法など、他の小学校とは明らかに違う差別化のポイントが過不足なく説明されていた。
≪要望点 改善点≫
▲田中さんの「恩返し」に向けてのモチベーションやその過程での困難さはそれなりに感じることはできたが、学校設立の動機となったことがなかったかなど、もう少し深く切り込めなかったかと思う。
▲どこまでが田中理事長の権限で、どこまでが立命館の教育理念なのか、ここをしっかりと映し出して欲しかった。
▲総花的で平坦な印象を受けた。田中さんの模索・葛藤や、雨竜小学校と連携することになった経緯や協議におけるやり取りを織り込んだ方が、番組に深みが出たように思う。
▲ベネズエラでの経験から教育が大切であると感じたことが、教育分野へのかかわりを始めるキッカケだということだったが、そういう経験からなぜこのような豪華な学校設立にかかわることにつながったのかが、わからない。
▲田中さんに関する説明に割かれた時間が相対的に短いと感じた。つまり1人の人間に焦点を当てたドキュメンタリーだと考えると、番組の中に盛り込まれた田中さんに関する情報量が少ない。
≪提言≫
★小学校が開校した後の田中さんのさらなる奮闘や学校の様子についても続編を作って紹介していただけることを楽しみにしている。
★今回の番組を視聴して、素晴らしいと思った反面、経済的に苦しい家の個性的な子供たちがどんな場所でどんな教育を受けているのか、とても気になり始めた。北海道の教育に関して、ひとつの提言となる番組だったと思う。
次回の放送番組審議会は11月25日(木)開催予定です。