北海道知床沖の観光船沈没事故から3年…斜里町で追悼式 今年は桂田社長からの花は届かず
2025年 4月23日 17:51 掲載
26人が死亡・行方不明となった北海道知床沖の観光船沈没事故からで3年。斜里町では追悼式が開かれ、犠牲者への祈りが捧げられました。
未曽有の事故から3年。
斜里町ウトロには献花台が設けられ、地元の人たちが手を合わせていました。
■捜索ボランティア・桜井憲二さん:
「被害者家族と話をするんですが、被害者家族にとってはついこの間のことなんだなと思いますね」。
2022年4月23日、知床沖で沈没した小型観光船「KAZUI」。
乗客乗員20人が死亡、6人の行方は今も分かっていません。
■永山友菜記者:
「追悼式典が始まりますが、桂田社長からの花は今年は届いていないということです。」
運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長は去年、おととしと追悼式に花を贈っていましたが、今年は会場にその名前はありませんでした。
■会場:
「黙とう」
午後1時から開かれた追悼式。乗客家族や町の関係者らおよそ120人が参列しましたが、出席を見送った家族もいます。
帯広市の男性。
KAZUIに乗っていた当時7歳の長男・凛くんは今も行方不明のままです。
■凛くんの父親:
「帰ってくる可能性というか生存の可能性は低いんですけれど、変わらず待ち続けたい。そういう気持ちがあるので、今年も追悼式には参加しませんでした」。
この3年の間に、運航会社の桂田社長は業務上過失致死の罪で起訴され、乗客家族らが運航会社と社長に損害賠償を求めた裁判も始まりました。
桂田社長が公の場で事故について語ったのは発生4日後の会見一度きり。
家族は桂田社長が自らの言葉で説明する日を待っています。
■凛くんの父親:
「言い訳ばかりしないできちんと自分の罪を認めてしっかりと責任を取ってもらいたい」。