JR北海道 特急北斗の運転士が出発指示受けずに発車 「叱られるかも…」社に報告せず けが人なし
2025年 4月23日 17:38 掲載

JR北海道は23日、特急の運転士が車掌からの出発指示を受けずに列車を発車させ、この事実を会社に報告していなかったと発表しました。
今月20日午前11時半過ぎ、函館発札幌行きの特急北斗9号が森駅を出発する際、本来運転士は、ドアが閉まり車掌からの出発指示を受けてから列車を発車させるところ、ドアが閉まったことを示す指示灯の確認のみで列車を発車させたということです。車掌は、直ちに非常ブレーキで停車させましたが列車は1mほど動いたということです。乗客144人にけがはありませんでした。
本来は、輸送指令に報告を行うルールとなっていましたが、報告をしないまま運転を再開していました。また、運転再開後に運転士は車掌に対し、このことを指令に報告しない旨を伝え、車掌もこれを了承し、報告をしないまま乗務をしたということです。
その後、森駅のホーム上にいた別の運転士から報告を受け、聞き取りを行ったところ発覚したということです。
運転士はJRの聞き取りに対して「過去にも一時停止する箇所を通過してしまった取り扱い誤りをしていて、更に重ねることはまずいと思った。
恥ずかしさや、聞き取りで叱られるかも知らないという怖さから報告を怠ってしまった」と話しているということです。
JR北海道は「ご利用のお客様には、不安な思いをおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。通常と異なる取り扱いを行った場合、速やかに報告するよう指導を徹底します」とコメントしています。