「リフォーム代を」スマホには片言の日本語、個人口座…不審点見抜き男性を詐欺から守った郵便局員に感謝状
2025年 5月 8日 17:55 掲載
小樽市で高齢男性の詐欺被害を未然に防いだとして、郵便局の職員に感謝状が送られました。どのように詐欺と見破ったのでしょうか。
小樽市の銭函郵便局で、貯金などの窓口を担当する田村綾太さん(28)。SNS型投資詐欺を未然に防いだとして、警察署長から感謝状が送られました。
先月11日、郵便局にやってきた77歳の男性。応対したのは田村さんです。
中川宙大記者)
「男性は窓口を訪れると、リフォーム代を振り込みたいと説明しました」
自宅のリフォーム代、およそ314万円を振り込みたいと話す男性。振込用紙に記入してもらう際、田村さんは不審な点に気がつきます。
田村綾太さん)
「こんな感じで記入してもらうとき、ここにスマホを置きながら書いていまして、そこを見させてもらったら怪しい感じがしました」
男性のLINEに表示されていたのは、片言の日本語でのやり取りでした。さらに振込先に記入していたのは、企業ではなく個人の口座番号でした。
詐欺ではないかと何度も尋ねた田村さん。しかし、男性はリフォーム代で間違いないと話します。田村さんは上司に状況を伝えました。
田村綾太さん)
「課長の方にも相談はして、改めて聞いてもらったところ「投資」っていう言葉が出たので、これは詐欺だと思いました。(「投資」と)言うのを渋っている感じでした」
その後、警察に通報し詐欺と判明。警察によりますと、男性はSNSでつながった人物から「投資という言葉を使わないでほしい」と言われていたということです。
田村綾太さん)
「防げて良かったのが率直な気持ちと、ちょっと怪しいなと思っても疑うのは申し訳ない気持ちにもなるけど、一歩踏み込んでヒアリングすることが大事だと思いました」