“食品ごみを電力に”道内最大級!札幌に新たな発電施設
2025年 5月15日 19:46 掲載
ごみを発酵させて発生するガスで発電を行う食品バイオガス発電。道内最大級の発電所が札幌に完成し、15日、報道陣に公開されました。
札幌市東区に誕生した新たな食品バイオガス発電施設。JFEエンジニアリングのグループ会社、「札幌バイオフードリサイクル」が出資して作られました。
安原依里記者:「こちら、飲食店や食品工場などから大量に出た生ごみですが、なんとここから電力へと生まれ変わるんです」
食品バイオガス発電は、食品の廃棄物を微生物の力で発酵させ、発生したメタンガスを燃料にして発電を行います。この発電施設は2014年に運転を開始し、これまでは札幌の給食センターなどから排出される食品廃棄物を使って発電していました。札幌市の事業ごみと家庭ごみを合わせた量は年々減少しているものの、2023年時点で年間55.5万トンと札幌ドーム3個分に及びます。この「ごみ」を少しでも多く活用しようと生まれ変わった発電施設。これまでよりも多い1日最大100トンの処理が可能となり、市内の給食センターだけではなく、札幌近郊の食品工場から運ばれる廃棄物も受け入れられるようになりました。発電量は、一般家庭の約4650世帯分にのぼります。
札幌バイオフードリサイクル・小倉智社長:「札幌市の食品循環リサイクルの一助になればという風に考えておりますし、肥料等々の製品に関しても地元の皆さんにご利用いただければ地域循環が達成できる」
発電した電力は食品廃棄物を提供する食品工場などに販売されます。さらに、発酵の際に出る残りかすは肥料に生成され、今後、農家などに販売される予定です。