羊蹄山麓 無許可森林伐採問題 鈴木知事が会見「逆に訴えられる。法律の範囲内で対応する」
2025年 6月13日 18:23 掲載
北海道の倶知安町で大規模開発に伴う森林伐採が無許可で行われていた問題。事業者から町には伐採に必要な届け出が提出されていないことが新たにわかりました。
北海道 鈴木知事)
「事業を進める人については状況を十二分に理解しながら丁寧な説明をしていくことが法律に定められた以上に求められると思う」。
羊蹄山の麓にある倶知安町巽地区。去年の春から行われている住宅2棟の建設工事現場では、道に無許可で1ヘクタールを越える森林伐採が行われていました。伐採の規模は3.9ヘクタールに及びます。
また、町などによりますと木を切り始める時に必要な伐採届けの提出もなく、これまで複数回にわたり事業者に提出するよう指示。しかし、いまも受理していないということです。
道は事業者に対して去年11月から今年1月までの間に、林地の開発に必要な図面を7回にわたり提出を求めていました。
必要な手続きがされないまま切り開かれてしまった森林。これまでのHTBの取材では、建設途中の住宅は、中国籍と思われる人物が建築主だということがわかっています。
しかし、道はこの人物と一度も接触できていないというのです。
13日、鈴木知事は記者会見で今回の森林伐採の問題について「毅然と対応していく必要がある」と説明。ただ、対応は、あくまで「法の範囲内」だとも強調しました。
北海道 鈴木知事)
「さまざまな行政権限が法によって定められている範囲にはこれには当然、感情論もあるがそこは権限行使によっては基本的に抑制であるべきですし、法律を超えて指導権限、工事の停止とかを法律の権限を越えて知事がその事例ごとに判断するということはなかなか現実的な対応ではない、逆に訴えられます。法律の範囲内で対応するということになる」。
伐採された森林の一部については事業者から道に復旧計画書が提出されています。
道は計画書通りに復旧が行われるか確認していくとしています。