「命の大切さ教えてくれた」 釧路市動物園のアムールトラ「ココア」旅立つ 障害を乗り越え17年
2025年 6月19日 17:38 掲載
生まれつき後ろ足に障害を持ちながら懸命に生きる姿が共感を呼んだ釧路市動物園のアムールトラ「ココア」が18日、17年間の生涯を閉じました。
釧路市動物園 赤坂有香さん)
「(モニターの)反応がいつもと違ったので急いで見に行ったときに、息をしていなかったっていう感じなので…」
長年愛されてきた人気者が、天国へと旅立ちました。
2008年、釧路市動物園で仮死状態で生まれたメスのアムールトラ・ココア。双子の兄弟タイガとともに国内初の人工保育で生き延びたものの、生まれつき後ろ足に障害を持っていました。
2009年にタイガが死んだあとも、障害を抱えながらひとりで懸命に生きる姿はたくさんの人に元気を与えてきました。
釧路市動物園によりますと、去年の年末から加齢と足の障害などにより立ち続けることが難しくなり、食欲も衰えていったといいます。一時は回復傾向にあったものの、今週になって体調が悪化し、18日、その生涯を終えました。
アムールトラの平均寿命は20歳ぐらいですが、ココアは17歳。動物園の猛獣舎内には献花台が設けられ、訪れた人は手を合わせて別れを惜しみました。
献花に訪れた人・中標津町から)
「悲しいですね…ちょっと切ないですね。本当にありがとうってことです。お疲れさまでしたって言いたいです」
釧路市動物園 赤坂有香さん)
「17歳まで頑張ってくれて障害を持っていても命の大切さっていうのは教えてくれた」
ココアの献花台は期限を設けず、当面の間設置されるということです。