ＪＲ北海道で、またもや安全トラブルです。札幌駅で２７日、回送列車に誤って乗った客をホーム上へ降ろしている際に列車が動き出しました。けがをした人はいませんでした。

ＪＲ北海道によりますと、乗客が降車する際に列車が動き出したのは２７日午前８時半ごろ、終点となった札幌駅のホームに停まっていた旭川発の特急カムイ４号の車両です。

札幌駅に到着し回送列車扱いとなった後、車掌は車内を巡回し、乗客が全員降りたのを確認したうえでドアを閉め、さらにこの列車が回送列車であることを車内アナウンスし終えてから車掌は列車を降りました。ところが、車掌が列車を降りた直後、車内に乗客１人がいるのを見つけ、車掌は乗務員室の扉からこの乗客をホーム上へ降ろしましたが、その際に列車が動き出したということです。車掌は運転士に乗客が車内にいることや、その乗客を乗務員室から降ろすことを連絡していませんでした。さらに乗務員扉が開いている場合でも運転席にある警告ランプは点灯しない仕組みのため、運転士は状況を把握できておらず列車が動き出した後停車しませんでした。回送列車に誤って乗った乗客は外国人の若い女性でけがはありませんでした。

北海道運輸局による強化型保安監査を受ける中、ＪＲ北海道は「お客様や関係する皆様にご心配をおかけしましたことをお詫びします」とコメントしています。