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【「パンどろぼうひろば さっぽろ」開催見合わせに関するお知らせとお詫び】:10月2日(金)よりサッポロファクトリー特設会場にて開催を予定していた体験型イベント「パンどろぼうひろば さっぽろ」は開催を見合わせることとなりました。心よりお詫び申し上げます。

ヒグマ最前線

特集 研修医のあと直ぐに美容医療に進む若手医師=直美が急増中 一方医師不足の現場も…

MJクリニック札幌・村山健二院長
「よろしくお願いします鏡をお待ちいただいて、このところが少しぼってり膨らんでいる感じがあって目の印象がぼやけてる。」

札幌市内の美容外科医・村山健二(むらやまけんじ)さん。この日行っていたのは、目の下のクマ取りの手術です。患者の顔のバランスを見極めながら、慎重に手元を動かします。村山さんは、初期研修後に大手美容外科に就職。いわゆる「直美」の医師の一人です。

直美とは、医師国家試験合格後2年間の初期研修期間を終えた後に、外科や内科などには進まず、美容医療を選択する医師を指します。

厚生労働省が2024年に行った調査によると、直美の医師は191人。10年で10倍以上に増加しています。

MJクリニック札幌・村山健二院長
「もともと心臓外科医を学生時代は志していたんですけれども、実際に学生実習、研修を通して心臓外科医が予想以上に過酷な診療科であるということを知りました。寝不足で集中力が落ちたり、体調を崩す弱い体質で。」

当直や連続勤務のない環境。それに加え、給与面で魅力を感じ美容医療の道へ。

MJクリニック札幌・村山健二院長
「年収面だと当直を月10回ぐらいやって普通の医者だと年収が1200万とかそれぐらいになるんですけれども、美容外科医の場合は2000万を超える年収が研修上がりの人でも約束されていることが多くて。」

しかし、美容医療の道へ進んでわずか1年。村山さんの中に疑問が芽生えます。

MJクリニック札幌・村山健二院長
「人命と関わらない診療科に行くとなんで自分は医者になったんだっけなとか考えるようになったりとかやっぱり外科の基本がなければ美容外科もできないなというふうに思って、一度外科に戻って修練をゼロからし直すという決断をしました。」

美容外科医1年目の村山さん
美容外科医1年目の村山さん

命を救う原点へと立ち返り、消化器外科へ飛び込んだ村山さん。しかし現場で突きつけられたのは想像を超える過酷な環境でした。

MJクリニック札幌・村山健二院長
「外科の仕事というのは本当にやりがいがあって充実した生活ではあるんですけれども大変な時とか月の残業が200時間とかを超えていました。働き方変えなければなと考えるようになりました。」

村山さんは消化器外科の現場で6年働きましたが限界を感じ、美容外科の世界に戻ってきました。

MJクリニック札幌・村山健二院長
「器用さとセンスというのが美容の場合は大事ですので直美の先生だからオペが下手とかは僕は思っていないです、ただ万が一があったとき感染とか出血とかする時はやっぱり外科で修練を積んでいる先生とかの方がトラブルなく対応できるのかなと。」

田中さんの術前のカウンセリング風景
田中さんの術前のカウンセリング風景

美容医療の道を選ぶ背景は様々です。眼科医としてのキャリアを経て、美容外科医となった田中瑞希(たなかみずき)さん。

研修医時代に出産を経験した田中さん。当初は子育てとの両立を目指し当直などが少ない眼科医になることを選択したそうですが、

LULA美容クリニック・田中瑞希先生
「配慮していただいていただいたんですけども中途半端に働いている感覚になってしまって、同期はどんどん眼科医としても成長のスピードが違ったというのもあって、ちょっともどかしい気持ちになったんです。」

周囲への感謝とともに医師としてのキャリアに悩んだ末に、自分自身が本気で極めたいと思える道として選んだのがもともと興味のあった美容外科でした。

LULA美容クリニック・田中瑞希先生
「本当に自分のやりたい科ってなんだろうと思って。若い子だけじゃなくて40代から70代以上の方とかも来られますので。」

決して安くはない自由診療の費用を患者から受け取るからこそ、常に結果を求められる厳しさがある美容医療ですが、自らの意思で選んだ道で求められる手応えを感じています。

LULA美容クリニック・田中瑞希先生
「期待値もみんなあるし安くない金額だと思いますのでその期待に応えられるように努力して頑張っています。」

手稲渓仁会病院救命救急センター
手稲渓仁会病院救命救急センター

一方患者の命を守る一般の保険診療の最前線の医師たちは、どんな働き方をしているのでしょうか。

12人の救急の専門医がいる手稲渓仁会病院の救命救急センター。道内で患者数が最も多く、若いうちから様々な医療技術が学べるほか、事務作業を他職種に分担するタスクシフトを導入するなど、医師の現場の負担を軽減する取り組みも進んでいます。しかし、こうした現場の努力だけでは克服できない根本的な課題が。

それは診療報酬決定の仕組みの違いです。どんなに過酷な現場でも診療報酬は国で決められています。自由診療では診療費は医師が決めることができるのでその分報酬が高くなります。

さらに救急の現場では時間外勤務や当直で駆けつける他の科の医師の確保も問題となっています。

手稲渓仁会病院・奈良理救命救急センター長
「我々救急医が全部治療を完結できるわけではないので例えば手術が必要になったりすると外科の先生に来ていただかねばならないですし、そちらの方の人数が潤沢にいないとかなり救急を維持するのは難しい。」

直美を選択する若手の医師が増えることについては、

手稲渓仁会病院・奈良理救命救急センター長
「ワークライフバランスとか、それはもう個人の考え方なので、やっぱり医療(体制)を変えていかないと人が足りないとかそういうことに対応していけないんじゃないかなと。」

札幌などの都市圏では医師の数は多いものの広大な北海道では深刻な医師不足に悩む地域もあります。やりがいだけでは成り立たない医師の現場。北海道の医療を取り巻く環境は変化を続けています。

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