相次ぐ施設閉鎖・・・ 指定ごみ袋が1000円越え!? 財政に”赤信号” 立て直し急ぐ「北海道・北見市」
2026年10月 1日 19:49 掲載
今月1日から、「指定ごみ袋」が値上げとなった北見市。
背景の1つにあるのは…市の懐事情です。
■北見市・辻直孝市長
「持続可能な財政運営は困難」
おととし、明らかになった「マチの財政危機」。
市民は複雑な心境です。
■北見市民
「住みにくいなって思って、どんどん人が出ちゃったりとかっていうことが今後考えられると思う」
「正直それは不安ですよね。夕張もそうだったんですけど、いずれ良くなるように市民も伝えていかなくちゃいけないのかな」
痛みを伴う立て直しを急ぐ中、マチには新たな希望も!?
財政の健全化に向けた北見市の選択とは?
玉ねぎと焼肉のマチ、北見市。
2006年、周辺の3つのマチと合併し、
市の面積は札幌市のおよそ1.27倍、東京都の65%ほどになりました。
人口・面積ともにオホーツク最大のマチです。
その北見市の財政に、突如、赤信号が灯りました。
■北見市・辻直孝市長
「このままの財政運営を続けていけば、収支見通しは大幅に悪化する」
おととし、このままでは毎年30億円以上の財源不足となることを明らかにした北見市。
なぜ、このような状況に陥ってしまったのでしょうか?
華々しく合併した当時、人口は12万人を超えていましたが、
この20年で10万6000人ほどまでに減少。
税収が減る一方、広大なエリアに残る
道路や上下水道の維持に加え、近年の物価高などが重荷になっています。
■北見市財政課財政健全化担当・金子祐大係長
「行政面積が非常に広大であるということとそれに対して人口密度が非常に少ないというような行政の構造にあるというふうに今考えておりまして。(社会インフラを)維持管理をするお金ですとか整備をする費用ですとかも非常に高くかかってしまう」
■記者
「こちら白いテープが巻かれて入れないようになっています。正面の門も固く閉ざされています」
「こちらの体育館も入ることができません」
北見市はおととし、「財政健全化計画」を発表し、昨年度から公共施設の削減や市内の保育園の閉園などを進めてきました。
こうした取り組みを通じて、2027年度にはおよそ30億円の財政効果を生み出すことを目指しています。
市民生活への影響は、まだ広がっています。
■加藤諒也記者
「北見市の指定ごみ袋です。
一番高いもので900円ですが、値上がりするということです」
北見市はきょうから指定ごみ袋を値上げ。
財政健全化の取り組みの一つでもあり、指定ごみ袋代は1リットル当たり2円から1.5倍の3円に。
最も大きい45Lの指定ごみ袋(燃やすごみ)10枚入りで1350円となりました。
値上げについて、市民は・・・
■北見市民
「困りますね、やっぱごみ結構出るんで」
「仕方ありませんねっていう感じ」
札幌市より広い面積をカバーするため、収集運搬費が高くならざるを得ませんが、
理由はそれだけではありません。
■北見市廃棄物対策課・山本裕介課長
「収集運搬だけで見ると、やっぱりうちの場合だと自治区ごとに自治区の業者が収集してますので、やっぱりちょっと高くついているのかなというのはあります」
合併前の「縦割り」の事情も健全化に影を落としています。
このような状況のなかでも、削るだけではなく、同時に新たな“稼ぎ”を得る取り組みもはじまっています。
■加藤諒也記者
「住宅やお店などが立ち並ぶこちらの通りですが、標識には“ガイソー通り”と書かれています」
北見市では新たな自主財源の確保に向けて、マチの道路や公園などにネーミングライツを導入。
昨年度のネーミングライツによる収入は1280万円余りでした。
きょうからは、道路やアンダーパスなど10ヵ所でも新たに運用が始まっています。
今後も、さらに拡大していく方針です。
また、「ふるさと納税」では昨年度、過去最高となるおよそ49億円の寄付が集まりました。
JAとタッグを組み特産品でもある玉ねぎの返礼品を大幅に強化するなど、さらなる寄付額の上積みを目指しています。
ほかにも、全国から注目を集めている取り組みが。
■北見市窓口課・太田裕介係長
「本人確認をしまして、そこで必要な手続きをお伺いすると。児童手当や学校の手続きなど、そういったものもワンストップで受けられる仕組みになっております」
北見市は地元のIT企業とともに独自の新たな窓口システムを開発。
これにより市役所内で1時間以上かかっていた手続きを15分ほどに短縮したほか、職員の負担減にもつながりました。
さらに、この技術が全国から注目され、今では道内外の自治体で導入されています。
■北見市窓口課・太田裕介係長
「令和7年度末の段階で75自治体の市区町村で導入していただきまして、それ以外にでも毎年視察などで、多い時は100を超える自治体を1年間で来ていただいたりなどがございまして、非常に注目をいただいているものとなっております」
この窓口システムの販売による収入は、昨年度でおよそ2200万円でした。
こうした新たな稼ぎや事業の見直しなどにより、財政健全化計画の初年度目標はすべて達成しました。
■北見市財政課財政健全化担当・金子祐大さん
「初年度の見直しを行っていくこととは基本的には全て達成されているということを考えると順調に来ている。信号の色で例えると赤ではなく、黄色ぐらいにたどり着いているぐらい。うまくいっていけば黄色黄色黄色…青になっていく過程だと思う」
北見市の財政に“青信号”が灯る未来は来るのか?
財政健全化に向けたマチの歩みは続きます。



















