ゆるゆる優る~む(小野優子)

赤壁之戦

子供の頃、三国志を読んだ人も少なくないでしょう。
私もその一人です。漫画で、ですが・・(^^;)
でも、登場人物の誰に一番心惹かれるかは、人それぞれかもしれません。
20数年前に読んだ漫画なので詳細はすっかり忘れていますが(汗・汗)、当時脳裏に強く焼きついた人物といえば“諸葛孔明”です。

そんな記憶の奥底で冬眠中だった三国志を再び目覚めさせてくれた映画があります。
「レッドクリフ」です。

とにかくすごかった。
そもそも、あの壮大な物語を実写で表現するなど不可能に近いと思うのです。それを、様々な撮影技術によって可能にしてしまったジョン・ウー監督・・。監督の三国志にたいする強い思い入れをひしひしと感じました。ぶっちゃけ、無理のあるシーンはあるんですよ(笑)。あるんだけど、そんな横糸に重ね合わせる縦糸(つまり、壮大な歴史物語)がしっかりしているから、映画「レッドクリフ」は美しいタペストリーを観るようでした。

そして思うのです。
この作品は“風”なのだなぁ、と。
風があらゆるシーンで観るものの視覚を刺激します。
私はこの時代の中国の風をも、そこに観ました。

「レッドクリフ」
11月1日公開です。

表面張力

家で映画を観ようと思ってレンタル店に足を運ぶと、“思わず涙してしまう映画”なんてポップが貼られた作品に出会うことがあります。
でも、“涙する映画”にもいろんなタイプがありますよね。
例えば、ツーっと一筋の涙が頬をつたう作品。
突然溢れ出した涙がその後とまらなくなる作品。
ポロポロとこぼれることはないんだけど、終始目に涙があふれていて、決壊寸前な状態で見続ける作品・・。
そして、3つ目に挙げたタイプほど余韻を残すものはないと思うのです。
涙は流れてしまえば結構スッキリするものだから・・
心が表面張力を起こして今にもあふれ出しそうなのに、絶妙なバランスであふれずにいる状態。これが一番こたえるものです。
あふれ出そうとしているものが何なのかわからない。
切なさなのか、懐かしさなのか、小さな幸せなのか。それらが複合しているから、絶妙なバランスであふれ出さないのかもしれないし・・。
でも、わからないけど、とにかくそんなパンパンに膨らんだ思いで心が表面張力を起こし、それにつられて涙も決壊寸前の状態で観続けるって作品が時々あります。

「アキレスと亀」
最近でいうと、この作品がそうでした。
皆さんはこの作品をどう観ますか?
9月20日公開です。


大人限定

“限定”という言葉に弱い人ってけっこう多いんじゃないでしょうか。
しかも、“大人限定”ときたもんだ。
この言葉がキャッチフレーズになった恋愛映画ならそれは観なきゃ!!ということで行ってきました。
「最後の初恋」

なんでしょう。
この限定枠から自分って外れてるんだと痛感しました。
年齢的には十分オトナなのに、精神的にも環境的にも全くのオコチャマなことに今更ながら気付かされた感じです。だからイマイチ盛り上がれず・・。まさに「大人限定」の作品だなぁと感じました。

 

でも、気になったことがあります。
ヒロイン役のダイアン・レインが劇中で着る服。すべてがブルーを中心とした寒色系だったのです。物語の主たる舞台も“海辺にある小さなホテル”ということでブルーが基調。多分この作品は、「青」という色がひとつのメッセージを担っているのだと感じました。

だからこそ、ただ一度だけ出てくるダイアン・レインの赤いドレスにハッとさせられました。“冷静”や“客観”を表す「青」のなかで、“情熱”を表す「赤」を何故あのタイミングで身につけたのか・・。そんなことを思いながら観ると、次の瞬間には心を激しく揺さぶられたのです。
相変わらずの深読みかもしれません。
でも誠に勝手な解釈ながら、憎い演出だなと思いました。

「最後の初恋」
9月27日公開です。

晴耕雨読 じゅう

週末の弊社開局40周年特番も終わり、私の中で今年の夏が終わりを告げました。そんなわけで、8月最後の一日は夏の思い出を肴に大好きな芋焼酎をチビチビ部屋で飲みました。(おやじかっ・・)

その名も「晴耕雨読」。
この焼酎の存在を知ったのは、数年前。
その頃すでにこの四字熟語が好きだった私は、そく購入したものです。
家に帰って飲んでみると、自分好みの味ですぐにトリコになりました。
それ以来、少なくとも年に一回は購入して家で飲むようになりました。

さて、夏の思い出を肴にチビチビ「晴耕雨読」を飲んだ昨日は、空に月を見ることはありませんでした。
そう。昨日は新月だったのです。
しかもただの新月ではありません。
8月のなかの2度目の新月・・。

一ヶ月に2度新月が訪れるのは数年に一回しかありません。
ちなみに、前回は2005年の12月。
この「ゆるゆる草」も2005年まで遡ると、そんな新月の話がネタになってたりします。
そう。私は無類の月好き。
しかも、新月が何故かとても好きなんです。
目には見えないけど、3年ぶりの新月に思いを馳せながら「晴耕雨読」を飲んだのでありました。

 

今日から9月。
これまた一年で一番好きな月に突入です。
穏やかに緩やかに日々を紡いでいけますように・・・・

 

晴耕雨読 完

写真

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