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2010年3月22日放送

走馬灯 第三話

病室のベッドに横たわる今井一郎。傍らには泣き崩れる両親。この物語の主人公である彼は、今まさに人生の最後を迎えようとしていた。

死の淵で一郎は自分の人生を振り返っていた。つまりそれは走馬灯。思い浮かんだのは大学時代。 初めて出来た彼女との半同棲生活。しかし3年後、見事にふられた。理由はゲームばかりやっている一郎に彼女が愛想をつかせたのだ。

大学を卒業してもとくにやりたいことはなかった。無気力に生活する毎日。決まった就職にも就かず、 いわゆるフリーター。バイトの後輩にも「今井くん・・・」と君付けで呼ばれてしまう始末。タバコを吸おうとポケットに手を入れると一枚の硬貨が。それは小さい頃に集めていた〝ギザ10〟だった。昔を懐かしむ一郎。そして、手からギザ10が落ちる。その瞬間、一郎の前にトラックが・・・。

「このままでは死ねない。だってただ無気力に生きてきただけだもん。」一郎は死の淵で自分の人生を振り返りながら、そう思っていた。そして奇跡が起きる。目を覚ました一郎。「もうちょっと本気で生きてみよう・・・」一郎は二度目の人生を歩み始めた。