2015年06月29日(月)
初
先日、教壇デビューしました。
本番前に一枚
こんな余裕の表情は、おそらく本番30分前まで。
午後1時。構内にチャイムの音が響き渡り、
北星学園大学の大教室が、一瞬、静寂に包まれました。
大学1年~4年生およそ150人の視線は、一斉にこちらを向いています。
教室全体をゆっくり見渡し、深呼吸。よしっ。時間だ。
「 みなさんこんにちは! これから授業を始めます」
「メディアと社会」をテーマに行われている講座のひとつを担当しました。
私の講義のテーマは
「アジアの中の北海道~LOVE HOKKAIDOで伝えたいこと~」。
HTBが制作している海外向け情報番組・LOVE HOKKAIDO は
現在9の国と地域で放送され、
7月からはアメリカのロサンゼルスでもスタートします。
授業では、道内各地や海外での取材のエピソードを交えながら、
「北海道が今いかに世界から注目を集めているのか」 お話しました。
テレビカメラの前とは違い、学生のみなさんの生の反応がとても新鮮でした。
さかのぼること2か月前 ―
今回の話をいただいた時、
上司から言われた言葉。それは、「90分は、魔物です」。
そこで私は、"90分"という時間について考えることからはじめました。
サッカーでいえば、1試合。映画1本。落語の独演会1回分。
カセットテープ両面の録音時間。「らぢおHTB」3週分。
うーむ、うーーーむ。。。
この時間を一人で話すとなると、とてつもない不安に駆られました。
その不安をかき消すかのように、
日々、多くの人の協力を得ながら、準備にあたりました。
そして本番。
「"爆買い"する外国人観光客を見たことがあると思うけれど、
狸小路で取材すると、定番のドラッグストアの商品や炊飯器などの他に、
職人の匠の技に注目が集まっていて、爪切りや南部鉄器などが人気」
「シンガポールや台湾では、毎年旅行博を行っていて、
旅行会社や自治体のブースが展開されている。
多くの人は、その旅行博に行って、
今年一年どこを旅するか決める。北海道人気が高いと肌で感じた」
このように具体的なエピソードを話すと、
小さくうなずいてくれるんです。
そこで、予定よりも、ロケで私自身が感じたことを多く盛り込みました。
講義も、生放送と同じで、その場の雰囲気をくみ取りながら
学生さんと一緒ににつくりあげていくもの、なんですね。
質疑応答のコーナーでは、英文科の学生が、
「オーストラリアに短期留学していたけれど、
北海道のことを誰も知らなかった。番組をぜひ放送してほしい」
と話してくれるなど、たくさんの反応があって嬉しかったです。
終えてみると、あの不安はどこへやら。 ただたた楽しかった。
かくして、無事!?、教壇デビューを終えたのでした。