2020年04月02日(木)
禅
なんの気兼ねもなく自由に外出できていた頃。
とあるお寺で "座禅体験" をしました。
早朝、凛とした冷たい空気に、ぶるぶるっと身震いしながら
座布団を敷いて、あぐらを組んで座り、ゆ~っくり呼吸。
目は、半眼に。焦点を定めず光をぼんやりと感じる程度です。
「まずは、においと、音を、感じてみてください。
"聞香 (もんこう)" "観音(かんのん)" という言葉があるように
香りを聴いて、音を観るような感覚です」と、副住職さん。
わぁっ、なんて豊かな表現なんでしょう。
その言葉にいざなわれ、しっかり意識を張り巡らすと
"におい" や "音"が、くっきりと立ち上がってきました。
"あっ、遠くで鳥の鳴き声がしてきたな、何羽いるんだろう"
"そよ風って、こんなに柔らかな香りがするんだ"
不思議なことに、時間の経過とともに感覚が研ぎ澄まされ、
周りの空間と溶け合っていくかのように感じたのです。
さらに副住職さんの話は続きます。
「よく、座禅をする時に"無になる"っていうけれど
頭の中に雑念が浮かぶのは、人間だから当たり前。
"今、こんなこと考えてるな"っと思ったら
気をとめずに、流すことが大事なんです 」
・・・難しいようで、やってみると意外と簡単。
自分の考え方のクセ、みたいなものも客観的に分かるようになり
対処法も、少しずつ会得できるようになった気がしました。
集中力を要するからか、20分くらいで、お腹がぐぅぅぅっ。
座禅のあとに食べた冷たい鴨そばのおいしさったら、もう・・・!
"禅の世界"って聞くと、小難しいと思う方もいるかもしれませんが
気軽に日常生活にも取り入れられる精神性だと、私は思います。
家にいるべき時間が長くて、閉塞感が漂っている今だからこそ
身も心もスッキリさせるべく、ちょっとした時間に、座禅を。
寝る前、食事の前、休憩時間 etc......
座れない場合は、家の窓を開けて、ゆっくり深呼吸しながら
外の "におい" や "音" をくっきり感じられるようになると
気持ちがちょっぴりあがると思いますよ。
もし良かったら、試してみてくださいね ^^