2021年05月24日(月)
波
葛飾北斎 (かつしか・ほくさい)。
ゴッホやモネなどヨーロッパの画家にも
大きな影響を与えた、江戸時代の浮世絵師です。
富士山を多彩な風景とともに描いた"富嶽三十六景" が有名ですよね。
その中でも、濃淡ある青で表現された
"神奈川沖波裏 (かながわおきなみうら)" は、
2024年に導入される新しい紙幣の図柄にも採用されるなど
今、改めて注目されています。
実際に美術館でみた時、心にさざ波が立ちました。
ほとばしる水しぶきと、波のうねりの力強さに。
どのように"波"というモチーフに出会ったか。
どのように"自分らしい作品" を確立していったのか。
その苦悩と希望が静かに伝わる映画『HOKUSAI』が
今月28日に全国で公開されます。
90歳までの生涯で、何度も心に荒波が押し寄せながら
自分の弱さと対峙しつづけ、
ようやく、孤高の絵師として光が差し込んだ瞬間が
見つかったのかもしれない・・・などと、
映像をみながらあれこれ想像しました。
北斎の青年期を繊細に演じたのは
ご自身も油絵をたしなむという、俳優・柳楽優弥さん。
先日、リモートでお話をうかがいました!
画面越しからも感じる凛とした佇まい。強く印象に残っています。
ちなみに、今回のインタビュー時
私の衣装は、当時の町娘をイメージした着物。
PC画面上でも、映画の世界観を体現したいという
ディレクターたっての希望だったんです。
江戸の香りが漂った・・・かは分かりませんが、
興味深いお話をたくさん聞くことができました。
だんだん、葛飾北斎がココにいる!と感じるくらいに。
柳楽さんは、ほぼ現存していない青年期の北斎の資料と
監督と重ねた話し合いの中で、
自分なりに人物像を見出していったそうです。
インタビューでは、作品についてのみならず、
最近プライベートでハマっていることについてもうかがいましたよ。
さらには、えっ、柳楽さんも落語がお好き!?
今月27日(木)と29日(土)、イチモニ!で2日に渡り、放送予定です。