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激論!どうする北海道

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パネリストの主な発言

【討論①】首脳会談で進展はあるのか?
領土返還のあるべき姿は

Q.日ロ首脳会談で“2島返還”が決まる?

激論!どうする北海道

「決まらない」
残念ながら、2島返還という約束はとりつけられないと思う。ただ、問題解決に向けてのスタートライン、道筋はつけて頂けると思う。その道筋は見えてくるというか、つける。

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「決まらない」
私どもの千島連盟は元島民、その後継者で組織している会で、戦争が終わってから、それぞれ4つの島から脱出、強制的に引き揚げられ後にした。我々としては、4島一括返還をこれをあくまでも機関決定して進めているところ。

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「決まらない」
依然として双方の立場の差は大きい。ただし、日ロ首脳の間には、ある種の"相手にできる”という信頼感というか、気持ちはあるだろう。しかし、現段階では、2島返還をどうするのかと、一足飛びにはいくことは期待できない。

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「決まる」
今が最大のチャンスだと思っている。原油価格が2014年6月から去年の暮れまでに3分の1くらいまで下がって、ロシアはものすごい苦境に陥っている。 2島プラス国後というところで、内々で手を打つんじゃないかと思っている。

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「決まらない」
むしろ安直に決めちゃいけないという考えを示した。個人的推測だが、ロシア はもしも2島を引き渡すとしても、主権は渡さない、ロシア軍も出て行かない、 日米安保条約の適用も許さないということは、ずっと変わっていない。

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「決まらない」
一言で言うと、ロシアが簡単に返すかということ。プーチン大統領の主張は、平和条約を結んで、歯舞色丹を渡すということで終わり。一方の安倍総理は、択捉、国後も固有の領土だと言い続ける。そこで行き詰まって動かない。

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「決まる」
楽観はしていないが、いよいよその時を迎えたと。大戦が終わってから不法占拠された我が国の領土は、何としても取り戻したい。特に安倍総理は、4島返還に対する悲願は非常に大きなものがある。何としても4島を取り戻すんだと。

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「決まる」
平和条約ということをやるということは、4島の帰属もそこに出てくる話。それが前提として、どこまで進められるかが、最大のテーマだと思っている。そういうことが決まれば、2島先行はありうるし、またはそれを期待したい。

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元々、千島全島と南樺太は日本の領土で、サンフランシスコ講和条約で日本は放棄したことになっているが、ソ連・ロシアはここに入っていない。したがって、千島列島と南樺太は日本の領土であるところの1905年のポーツマス条約しか、日本とロシアの間にはない。しかし、千島全島と南樺太を取り返せという無茶な話をしているわけではなくて、外交交渉は必ず話半分なのだから、そうすると2島になってしまう。4島はどうしても取り返さなくてはいけないので、テーブルの上に本来の話を置きましょうと。歯舞、色丹は面積で言えば7%しかない。93%は国後、択捉。実は2島返還というのは、甘い言葉。半分返ってくるイメージを持っていて、まったく返還になっていない。最低限4島一括と言っておかないと、どうにもならないという現実論を言っている。

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ソ連時代は、日本政府の方針は4島一括だった。何故かというと、日米安保条約を改定した1960年以降、外国軍軍隊が駐留する国には、領土は返さない というのがソ連の方針だったから。そこで日本は4島一括返還と言ってきた。ところが1991年、ソ連が崩壊してロシアになった。エリツィン大統領は、北方領土問題については法と正義に基づいて、話し合いで解決すると宣言した。 それを受けて、ロシアの柔軟性に鑑みて、日本国は4島の帰属の問題を解決してから平和条約だと、今から25年前に方針を転換した。それが今の政府の方針。だから安倍総理も国会の答弁では、4島の帰属の問題を解決して、平和条約だと言っている。「4島一括返還して」とは、表現として言っていない。4島一括と言ったら、入り口で交渉が止まって、出口がない。これが外交。

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外交交渉はわざわざ敵対的なことを言っていく必要はないので、4島の帰属、4島の名前をきちんと書いて、この帰属の問題を解決して平和条約を結ぶと、こう言っている。4島が日本に帰属することを確認してくれということ。平和条約を結んだら歯舞、色丹を引き渡すというのが、日ソ共同宣言に書いてある。だから平和条約を結べば、この2島は自動的に引き渡されると。ただ、日本からみたら、4島の帰属を決めてもらわないことには、平和条約は結べない。もしもちゃんと4島の帰属が日本にあると、すなわちウルップと択捉の間に国境線が引かれるということが確認できれば、はじめから決まっている歯舞、色丹と、国後、択捉の実質的に返ってくる時期が多少ずれても、あるいは何年かずれても、そこは話し合いだなと言うのが今の立場だと考えている。

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歯舞、色丹が返ってくる、引き渡すということが前提になっていて、1956年の日ソ共同宣言に戻ると言った時に、だから“+α”が取れるという話になっているが、ロシア側は本当にそう思っているのだろうか。56年宣言に戻るということは、まず択捉、国後はない。歯舞、色丹はこれから交渉するということであり、彼らからみると、「2島を引き渡す」と当時のフルシチョフ第一書記が言ったからこんな目にあっていると、ゼロにしたいのだろうと。常に2からゼロに戻そうとやっているのだから。今回の話で一番問題なのは、我々は2島が前提として、択捉、国後の交渉だって国内的には言っているが、ロシアからみると、ひょっとしたら歯舞、色丹を高く売る交渉をしているのではないだろうか。これを確認しないといけない。

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戦後70年の中で、色んなことがあった。今の状況を鑑みた時に、我々元島民としては、純粋に生まれた故郷、この島を返してもらいたい、自由に行き来したい、墓参もしたいというのが、本当の切なる思い。法的な問題があるとか、過去に色んな外交交渉があったが、難しい問題は別として、元島民は81歳を超えているわけで時間が無い。そういう点から言っても、今回の12月15日の会談において交渉が進むように、そういう思いでいる。プロセスというよりも、交渉の結果、トップ会談で国と国とのトップでもって決まったとすれば、それは元島民として、国民の1人として、受け入れざるを得ないと。これは元島民だけの問題ではない。領土だから、主権の問題だから、国民としての理解が得られなければ、元島民としても理解が得られないのではなかろうか。

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原則として4島返還、これは当然のこと。ソ連・ロシアは大戦の結果、取得したと言っているが、大戦が終わってから不法に占拠されたわけだから、自分の庭を取られて、この一部だけという話は当然できないので、全部返してくれと。4島ということを置いて、この中での交渉は色々あるし、色々な問題も出てくるし、4島をちゃんと戻してくださいよという前提でやる。我が日本が「2島でいいですよ」という前提でやると、私はおかしくなっちゃうと思う。私の大先輩が言っていたが、1メートルの領土を譲ると、全部譲らなければならなくなってしまうと。“4島返還”の旗を降ろしたら、口に出すか出さないかは別で、4島の旗を降ろして2島だけでいいのは絶対やってはいけない。

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今月15日の日ロ首脳会談の最大のテーマは、要するに、帰属の問題と平和条約の問題をどこまで進められるかということ。それがないことには次のステップというのはないのだから。だから、その平和条約、当然そこには4島の帰属がどうやって確認されるのか、それがアプローチの一端なのか分からないが、そういうアプローチできるかできないのかが最大の今回のテーマであって、どこまで進むかによって、次に島の話になって、私はその中でも2島先行は十分あり得るという思いでいる。平和条約と4島帰属というのが、最大の今回の会談のテーマでなければならないと思う。

激論!どうする北海道

北方4島は明らかに不法占拠ということで、ずっと主張してきて、日本人は皆8月15日が終戦だと思っているが、彼らにしてみれば、9月2日に降伏文書を署名した時が終戦だと。占領された時期はちょっとはみ出しているが、基本的にはロシアの立場から言えば、戦争中にとった戦利品ということ。4島一括だと日本が突っ張っていると交渉にならないので、引き分けというのは、私が思うに、日本にとっては、歯舞、色丹プラス国後を取れば4島中3島となる。ロシアからみたら、面積でみたら択捉を残すだけで、半分以上になる。半分未満で済んだというところで、折り合える。ロシアはパイプラインや送電網を造り、原油や電力を売ろうとしていて、大きな経済効果がある。私はそこで折り合えるのではないかと。だから2島プラス国後だと、私は思う。

※敬称略、肩書は当時