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嬉野です。
この物語の中に私の好きな母子が登場します。
まだ30そこそこの若いお母さんと小さな女の子。
お母さんは市場の蒲鉾屋さんでパート勤めをしています。
その蒲鉾屋さんの店先で小さな女の子は一人で遊んでいます。
自分の仕事場に娘を連れてこなければいけないところを見ると、この若いお母さんには、保育園にあずけるだけのお金もないし、頼りに出来る実家もないのだろうということになります。
蒲鉾屋さんの女主人も頑張る若い母さんと小さな娘にほだされて、なにかと便宜をはかってくれる。
しかし、この若いお母さんの日常を思うと大変の二文字しか浮かんでこない。
家に帰っても家事に追われて、お金を稼ぐために外でも働いて。小さな娘と二人きり。
弱音を吐きたいときがあっても自分で呑み込むしかない。私がいなくなったらこの子はどうなるんだろうと不安になったとしても誰に頼れるわけでもない。
気が滅入るときがあっても疲れた時があっても、それでも毎朝、時間になったら働きに出なければ母子は生きていけないし、疲れて帰ってもご飯の支度をして、寝る前には娘と遊んであげなければこの子が可哀想だし。
そんな忙しい人がその上に合唱の練習をしている。そんなことが出来るんだろうか。どうして?と思い、
でもそれが、このお母さんの生きる喜びに直結している唯一の時間なのだと思い至った時、この若いお母さんの張り詰めた思いが初めて解る。
この人は大好きな合唱をしている時だけ自分に戻れる、その時間だけ、やっと息がつける。
この母子のシーンは本編中僅かに3シーンしかありません。
このお母さんを演じてくれるのが吉本菜穂子さん。
たった3シーンでこの母親の心情を吉本さんはどう表すのか。それが本日一発目の撮影でした。
吉本さん、本当にありがとうございました。

おはようさん。
嬉野です。
撮影三日目。
今日は朝からうちのカリスマ・スタイリスト小松さんが、運転の代役としてご自分で揃えられた蒲鉾屋のおばちゃんの衣装を着て登場されました。
いきなりその姿で私の前にお出でになりましたので最初ロケ弁当の配達に来た人かと思いましたが、カリスマでした。
うちのカリスマ、
なんでもやります。
と言うことで、
本日も撮影快調!
