now onair

04:25

こだわりッ!いいねショッピング

NEXT

総力報道・追跡 無許可建築多数の動物園 ノースサファリサッポロ 今後はどうなる?

シリーズ「総力報道・追跡」です。
札幌市南区にあるノースサファリサッポロに市の再三にわたる指導にも応じず無許可で施
設などが建てられていた問題。

HTBが入手した市の内部資料からは動物の大量死も明らかになりました。

須藤真之介記者リポート「こちらが園の入り口ですが大小さまざまな建物がたくさん建っていますね」

20年間、無許可で建築物を建て営業を続けてきた「ノースサファリサッポロ」。

近所の人「許可とってなかったんだその割には規模がすごいので」
来園者「許可を得ているのと思っていたのでお金取ってそこは寂しいですね」

近隣住民の理解を得ないまま進む計画そして新たに浮かび上がったのは許可を得ず飼育されていた動物の大量死でした。

2005年に開業した札幌市南区の動物園「ノースサファリサッポロ」現在、162種・502頭の動物を飼育しています。

入園料は大人1人1300円で現在も営業しています。

エサやり体験など動物との距離感の近さなどから「日本一危険な動物園」と紹介されることもありました。

家族連れなどに人気のスポットでしたがその裏で無許可での建築が進められてきました。

札幌市内には貴重な自然を保全するための「市街化調整区域」があります。

市の面積のおよそ3割ですこの区域では住宅や商業施設の建築に市の許可が必要となります。

ノースサファリもその区域内にありますが市に届け出はなく都市計画法違反にあたります。

ノースサファリの運営会社「サクセス観光」に対し市は建物の撤去を求める指導を20年にわたり繰り返してきましたがこれまで応じてこなかったといいます。
札幌市都市局坪田修一課長「全く言うこと聞かないという形ではないですけども「わかったわかった」とか「いやだったら対応するわ」ぐらいな対応だったという報告は聞いてます」

これは市から運営会社への指導経過の記録です。
20年間で指導や勧告は17回、合法化への協議は16回に及んでいました。

2021年、ノースサファリはライオンの新しい獣舎を作るためクラウドファンディングを始めました。集まったのは1700万円以上。
獣舎は建てられましたがこちらも無許可での建築となっています。

市からの再三にわたる指導に応じず当初、10棟あった無許可での建築は去年3月までに156棟まで増えています。

なぜ、ここまで無許可での建築を進めていたのか、運営会社の代表は
サクセス観光星野和生代表「調整区域に建物を建てる方々が(他にも)たくさんいた中でそこはちょっと甘く考えてたのが一番の原因だったと思います」

Q調整区域内ということは知っていたんですが?「知ってました、指導を受けたので」

Q指導を受ける前は知ってた?「指導を受ける前はあんまりそういうことが詳しくわからなかったです」


さらにノースサファリは無許可建築物だけはなく拡張計画も進めていました。
加藤諒也記者リポート「フェンスの先は、草木が伸びていて除雪もされていないまま放置されています」

新たな拡張計画は、ノースサファリサッポロからおよそ800メートルほど離れた場所にあります。

サクセス観光が購入した土地はおよそ9万9000平方メートルでここも市街化調整区域内にあります。

去年7月、サクセス観光が近隣住民向けの説明会を開き「翌年の春からイベント広場として使う」と説明。

騒音の問題などを理由に参加者からは反対の声が上がり住民は再び説明会の開催を求めましたが会社は応じていません。

説明会に参加した男性「静かな環境のところに毎晩、騒がしい状態が生まれる私からたちからすれば普通の生活を破壊するもの」
「1回説明会があっただけで、言ってしまえば大変無責任さを感じますね」

これは説明会が行われた2日後の去年7月27日に撮影された写真です。

新たな拡張計画地には工事車両が集まっています。
このときにはもうすでに駐車場の工事が始まっていたといいます。

札幌市都市局坪田修一課長「まず我々の考えとして新しい許可取るよりも、まずは既存の違反の状態を是正してからその辺の話をするようにという形で言ってますので」
「改善というのは撤去しかないので今の建築物を全部撤去していただくと、そういうことになりますね」

ノースサファリへの指導はこれだけではありません。

「アザラシの横で寝ちゃえます」

アザラシと一緒に宿泊できるプランをめぐって去年秋には「動物への虐待だ」とSNSで園を批判する声や札幌市にも苦情が寄せられ、市の立ち入り調査も行われました。

このアザラシを巡っては大量死も明らかになりました。

これはHTBが入手したアザラシの飼養登録に関する書類です。
ノースサファリが2015年に9頭のアザラシを業者から購入しながら、市に届け出が必要な「飼養登録」をしていなかったことが新たにわかりました。

市が立ち入り調査をした時点では9頭のうち7頭が既に死亡。
調査後市は運営会社に指導を行いようやく会社は残る2頭を登録しました。

20年に及ぶ、ノースサファリの無許可建築と明らかになった動物の大量死。

専門家は長年にわたり市からの指導に従わなかったノースサファリ側の責任は重いと指摘します。

不動産コンサルタント長嶋修さん「20年間建築した後、営業を許されていた。その間、行政は何をしていたんだということはもちろんあるんですけれども。行政の指導に従わなかったという事実はあるわけですからね。そのような意味では動物園側の責任は重いと思います。事後的に開発許可が必要ですよということを役所から聞いて指導を受けてるわけ
ですからその後、開発許可が取れる努力はするべきでしたよね」」

一連の報道と札幌市からの指導を受けた運営会社は、全ての建築物を撤去することを盛り込んだ計画書を市に提出する方針です。

合わせて読みたい

HTB天気予報士
イチオシ!動画ポスト
HTB天気予報士
奇跡の子
テレメンタリー2024 知床沖観光船事故 2年後の影響 全国アンケート調査
NEWS onチャンネル
HTB NEWS LINE公式アカウント
みんなで防災!HTBポータルサイト

その他のニュース

一覧の続きを表示
htb