“最も危険な植物”バイカルハナウド 極めて似ている植物 札幌でまたみつかる「広がっていってる可能性も」
2025年 7月 3日 18:15 掲載
本間壮維記者)
「バイカルハナウドとみられる植物が見つかった場所には立ち入り禁止のコーンが設置されています。現在はそれに似た植物は確認できません」
白い花を咲かせ、ぎざぎざの葉が特徴的な植物。
札幌市白石区東札幌を通るサイクリングロード「白石こころーど」近くで見つかったもので、毒性の強いバイカルハナウドとみられています。
西アジア原産でセリ科の「バイカルハナウド」。高さ3メートルから4メートルまで成長し、1株で平均2万個もの種を飛ばすため繁殖力が強いのが特徴です。
問題はその樹液です。有害物質が含まれていて人が触れたあとに日光を浴びると激しい痛みを伴うやけどのような皮膚炎を発症することから欧米では「最も危険な植物」として知られています。
日本国内では確認されていませんでしたが、先月、札幌市北区の北大キャンパス構内でバイカルハナウドとみられる植物が10株ほど見つかりました。
あれからおよそ1週間。「似た植物がある」と市民から白石区の土木センターに連絡があり2日、北大と市が合同で現地調査をしたところ、バイカルハナウドと極めて似ていることが確認されました。
近隣住人)
「怖いです。子どもたちが知らないで触っちゃったりとか怖いですよ」
今回確認されたバイカルハナウドとみられる植物は、高さ1.5メートルから2.5メートルほど。葉っぱには深い切れ込みがあり、茎には細かい毛がありました。
見つかったのは大小40株ほど。サイクリングロードを挟む道路脇の茂みに生え、およそ100平方メートルの範囲に密集していたということです。
バイカルハナウドとみられる植物は市によって全て除去され、周囲は立ち入り禁止に。
北大からおよそ5キロ離れた場所での発見。専門家はこの植物の生息範囲が札幌市内各地に広がっている可能性があると話します。
野草研究家 山下智道さん)
「もしかしたら札幌市内とか林縁部に小型のバイカルハナウドがある可能性がある。1年目とか2年目の段階は大きくないので、小型なバイカルハナウドが実は生息していて、種ができて広がっていってる可能性はある」
札幌市は市内の道路や公園で緊急点検を行い、市の職員が茂みなどを見回りました。被害の報告はいまのところありませんが、市は「見つけても絶対に触らない」よう注意を呼びかけています。
白石区土木センター 鈴木敏充維持管理課長
「くれぐれも見つけた際には近づかないでください。写真を撮って担当課に連絡してほしい」