「もうバレてますよ」全国多発!教師かたる詐欺その手口、だましとられそうになった塗料販売店主が語る
2025年 7月 4日 18:47 掲載
教師を名乗る男から学校に商品を納入するよううその指示をされ、札幌市の塗料販売店が金をだましとられそうになる事案が発生しました。同様の事案は全国各地で発生していて、警察が注意を呼び掛けています。
札幌市で塗料販売店を営む男性。
先月末、「学校の緊急補修に使う資材を購入したい」と電話で注文がありました。発注者は札幌市立中島中学校の学年主任、加藤一二三。
塗料販売店の男性)
「教育委員会の方で資金調達の許可がおりましたのでということで、発注書と教育委員会のハンコ押してある許可通知書っていうのをメールで送付いただいた」
送られてきたのは3つの商品の発注書と札幌市教委と書かれた許可通知書です。男性が注文通り商品を仕入れると、加藤から「指定の業者から防災グッズを仕入れてほしい」と追加の発注が。指定の業者は札幌市内の会社。この会社とのやりとりの際、男性は違和感を覚えたと話します。
塗料販売店の男性)
「加藤さんと名乗る方に『もうばれていますよ』と伝えたらすぐに電話が切れた」
男性は警察に相談。その後、市内の他の塗料店に問い合わせたところ5店舗で似たような注文があったといいます。
同様の事案は全国で発生していて、徳島市でも先月末、市内の学校教師を騙る人物から塗料店にうその注文がありました。注目はその発注書。札幌市の塗料店に届いたものと比べてみると…。
中川宙大記者)
「この2つの発注書、内容を見てみますと同じような品目が書かれているのが分かります。そしてよく見てみますとハンコも同じように見えます」
市教委は、そもそも許可通知書というものを出すことはなく、学年主任が発注書のやりとりをすることもないと話します。
札幌市教委 学校支援課 西條英嗣課長)
「塗料を用意した事業者さんから学校に問い合わせがあって、そのような者がいないというやり取りが発生しているので、戸惑いはあるかなと思っている。被害が広がらないように周知徹底していければと思う」
加藤という人物は実在するのか。中島中学校にHTBが取材したところそのような教師は在籍していませんでした。また加藤が指定した会社の住所も訪ねましたが、全く関係のない一般住宅で会社は存在しませんでした。警察は事実確認を進めていて、不審な注文があった場合は注意するよう呼び掛けています。