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初の「ヒグマ警報」 住宅街でクマ目撃が相次ぐ北海道福島町の惨劇 警戒の中で児童登校 痕跡調査も

草むらをゆっくりと歩くクマ。今月10日午後9時ごろ、福島町月崎の住宅街に設置されたセンサーカメラが捉えた映像です。
「ここをこう通っていった」
住人は驚きを隠せません。
住人:「(映っているのを見てどう思いましたか?)震えましたね。もう本当にえ~と思って、警戒しているような歩き方じゃなくて完全に何かを探している。」
今月に入り住宅街でクマの目撃が相次いでいた福島町。
12日、痛ましい事故が起きてしまいました。
通報:「新聞配達員がクマに襲われやぶに引きづられていった」
午前3時前、福島町三岳の住宅街で新聞配達中の佐藤研樹さん52歳がクマに襲われました。
目撃した人:「玄関のドアを開けたらクマが人にかぶさっているのを見た」
通報した人:「(クマは)1.5m、中腰とかでもかなり大きかったので」
前田愛奈記者:「クマが男性を引きずったとみられる跡が残っています。住宅地から道路を挟んで草地へと続いています」
通報からおよそ2時間後、佐藤さんは最初に襲われた場所からおよそ100m離れたやぶの中で見つかり、その場で死亡が確認されました。警察によりますと腹を中心にクマにかまれた跡があったということです。
クマの生態に詳しい専門家は…
酪農学園大学 佐藤喜和教授:「クマと人との事故は多くの場合は、ばったり遭遇したときに防衛的に人を襲うパターンが多いわけですけども、今回の場合は襲ったあとに引きずってやぶの中まで運んでいるということで、積極的に人を襲い、人を確保しようとした行動にも見えます。」
前田愛奈記者:「佐藤さんは20年以上新聞配達員として働いていました。とても真面目だったということです」
佐藤さんは、2,3日前にも自宅の近くでクマを目撃していたと同僚に話していました。新聞配達の後のコンブ漁のアルバイトのため、この時期はいつもより早く、午前1時半ごろから新聞配達をしていたといいます。
佐藤さんの同僚:「電話したのよ、来ないから。どうしたんだべなって。電話したけど出なかった」「かわいそうでどうもなんない、頭から離れない、亡くなってから」
ただ、佐藤さんが見つかったやぶの中から、クマは見つかりませんでした。
前田愛奈記者:「いま専門家が現地調査へと入って行きました。クマの痕跡などを調べていきます。」
14日、現場では道総研の研究員が調査に入り、クマのフンや毛などの痕跡を調べました。
前田愛奈記者:「いま山へと続いている水路のあたりを詳しくみています。」
クマは、この水路を通って逃げたのでしょうか。福島町の住宅街では13日夜も体長1.5mほどのクマが目撃されています。14日朝、町内の小学校では車で子どもたちを送る保護者の姿もありました。
保護者:「こわいですね、子どもが学校に行く最中に襲われたりするのも不安だし、自分自身も、目の前にいたら怖いかな」
福島小学校 長浦紀華校長:「外での活動は一切安定するまでは中止ということで命が一番ですから、安全第一で進めていきたいと思います」
道は3年前に制度ができてから初めてとなる「ヒグマ警報」を福島町全域に出しました。町は佐藤さんを襲ったクマを駆除する方針を固めています。

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