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クマ出没続く福島町…新たな被害 ごみ箱破壊に町民不安 町長「選挙で人員不足」専門家「過去にない緊急度」

「座った、なんで動かないんだろう」

新聞配達員の佐藤研樹さんがクマに襲われて死亡してからきょうで5日。ごみが荒らされるなどの被害が相次ぐ福島町で、また新たな被害が発覚しました。

ごみを荒らされた女性:
「(Qごみ箱はどこに置いていた?)ここに置いてたんです。ごみ箱はここでひっくり返ってました、フタはそこにあったの」

佐藤さんが襲われた現場からおよそ1キロ離れた福島町塩釜地区。14日夜、家の前に置かれていたごみ箱が壊され、中身が散乱しているのを住人の女性が見つけました。

ごみを荒らされた女性)
「クマじゃなければ、やらない。ここだって、クマ出そうでしょ」

プラスチック製の取っ手が破壊され、中の生ごみが荒らされたような跡があったということです。

相次ぐクマの出没を受けて福島町は町内の公園やプールなどの公共施設を閉鎖する対応を行っています。
また、町内唯一のスーパーは時間を繰り上げ午後6時で閉店。町内に2つあるコンビニはいずれも午後7時で閉店となっています。

福島町民)
「たまに7時に来ることあるから、そのときに閉まってるってなったら、ローソンも7時(閉店)って言ってるから、どうにかしてほしい」
「仕事で知内の方まで行っているので、帰ってくると、6時だとコープも閉まってるから、ここになっちゃうけど、困る、早く捕まえてほしい」

これからピークを迎えるはずの観光業にも影を落としています。

高橋純暉記者)
「毎年町民が楽しみにしていた九重部屋の夏合宿。町と九重部屋が話し合った結果、今年は中止となりました」

「千代の山」と「千代の富士」の2人の横綱を輩出した福島町。2人が所属した九重部屋は毎年8月に町内で夏合宿を行っていますが今年は中止が決まりました。

福島町では過去にもクマの被害が。
2021年にも畑で農作業をしていた女性がクマに襲われ死亡したほか、おととしも登山中の大学生がクマに襲われて死亡しています。
またしても犠牲者が出てしまった福島町。今回は佐藤さんが襲われる数日前から市街地に出没したクマがごみ箱を荒らすなどしていました。
被害を防ぐことができなかったのか問われた町長は。

福島町 鳴海清春町長)
「まったく事案が違うわけですよね、自分の家にクマが来ると想定して対応することはなかったでしょ。(Q出没が増えてきている状況で?)「増えてきているのにやれることをずっとやってきたということですよ。今まで全力でやってきたことが最大だと思っているから、我々はやってきているわけで最初からそういうのが悔いとして残っているんだったら私はやっている」

また町長は、クマ対策に十分な人員を割けない理由として、3日後に投開票が迫った参院選をあげました。

福島町 鳴海清春町長)
「選挙事務を抱えていて人が割けない。選挙があるから3連休は厳しいが、連休明けに次の対策として北海道にお願いしているのは防護柵、クマが山から人里に入って来るエリアを防護柵でふさいで、侵入を防ごうと」

新たな対策は連休明けの22日以降になると話した町長。これに対し、専門家は速やかな対応が必要だと話します。

酪農学園大学 佐藤喜和教授)
「過去の事例に比べてもかなり緊急度は高い。町の中でしかも市街地の住宅前で人が襲われて死亡するという事例なので、これは過去数十年なかったような事例なので最大限の努力をしていただきたい」

今回の被害を受けて道はヒグマ警報を発表。被害が出る前にヒグマ注意報や警報を出すことはできなかったのか。17日の会見で鈴木知事は。

北海道 鈴木知事)
「出没情報なども共有しながら対応してきたが、結果として大変残念な結果になってしまった。このこと自体を検証しながらしっかりと目線を合わせて対応していくのが大事だと思う」

町は6つの箱わなを設置していますがいまだ捕獲には至っておらず、町民の不安な日々が続いています。

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