参院選北海道区、新人2人猛追も自民2議席死守 比例区・鈴木宗男氏滑り込み当選 石破総理続投に専門家は?
2025年 7月21日 19:16 掲載
21日に投開票が行われた参議院選挙。全国的に自民党が厳しい戦いを強いられる中、北海道選挙区では3議席中2議席を自民党が死守しました。
「バンザイ」
現職3人の再選で幕を閉じた参院選北海道選挙区。
4期16年にわたり北海道知事を務めた自民党の高橋はるみさんは、圧倒的な知名度で前回に続きトップ当選を果たしました。
自民・高橋はるみさん)
「北海道のためになにができるか。しっかり実現をしていく。それが2期目の抱負です」。
高橋さんとの差をおよそ4万5000票まで縮め、2番目に多い票を集めて当選したのは、立憲民主党の勝部賢志さんです。
立憲・勝部賢志さん)
「ホッとしたというのは正直なところ。皆さんの思いにしっかり応えられるように頑張らなければいけないなと思います」。
自民・岩本剛人さん)
「いや~でも、本当…大変な選挙でしたね」。
最後の議席に滑り込んだのは自民党の岩本剛人さん。全国的に厳しい結果となった自民党ですが、道内では2議席を死守した形となりました。
岩本さん)
「皆さんのおかげですよね、本当に。二度とこんな選挙できないんじゃないかという感覚」。
現職の岩本さんを猛追したのは、新人の2人でした。
岩本さんに8488票差まで迫った参政党の田中義人さん。落選から一夜明けた21日あさ、支援者らを前に札幌駅前でマイクを握りました。
参政・田中義人さん)
「北海道をしっかり守っていきたいという思いがさらに強くなりましたので続けて応援いただければと思います。今回は本当に申し訳なかったです。ありがとうございました」。
国民民主党の鈴木雅貴さん。初陣での勝利とはなりませんでしたが、岩本さんとの差は9286票と激しく追い上げました。
国民・鈴木雅貴さん)
「自分なりには全力を尽くしたんですけど、最後のあと一歩踏み込み切れなかったというところは私の責任だと思います」。
自民・橋本聖子さん)
「ガンバロー!」。
比例代表に出馬した自民党の橋本聖子さん。派閥をめぐる裏金問題などの逆風で前回より5万票近く減らしましたが、17万6000票あまりを獲得し、6期目の当選を果たしました。
自民・橋本聖子さん)
「この厳しい状況は私たち自民党が招いたことであります。それを真摯に受け止めて、これからどのように立て直していくのか、そのことが問われる選挙だったと思います。5期満了を迎えて30年という政治経験をこれからも日本の皆さんのために尽くしていきたいと思っています」。
自民・鈴木宗男さん)
「バンザイ!」。
同じく比例代表に出馬した自民党の鈴木宗男さん。
鈴木宗男さん(離党会見)
「このままでは党に大変な迷惑をかけると思い、離党を決断いたしました」。
自民党を離党した涙の会見から23年。先月復党を果たし、古巣への思いを胸に選挙戦に臨みました。
しかし戦況は厳しく、明け方には落選を覚悟する発言も。
自民・鈴木宗男さん)
「もともと私は自民党で育てられた政治家ですから、その自民党に戻って、言ってみれば本籍に帰っての選挙が出来ただけでもありがたく幸せであったなと、こんな風に思っております」。
それでも自民党最後のひと枠に滑り込んだ鈴木さん。正午すぎに開いた当選会見でこのように決意を述べました。
自民・鈴木宗男さん)
「『政治に喝』と言ってきた以上、堂々と働く立場を得たので、しっかり実行、垂範をしていきたい。鈴木宗男は生涯政治家です」。
全国的には自民・公明の大敗に終わった今回の参院選。それでも石破総理は続投の意向を表明しています。
石破総理)
「比較第一党としての責任、国家国民の皆様に対する責任を果たしていかなければならないと考えております。(総理続投は)いつまでと期限をいま考えているわけではありません」。
専門家は、この石破総理の決断に、疑問を呈します。
HTB選挙解説 佐々田博教北大教授)
「衆議院選挙、都議選、参議院選挙と3連敗しているわけですね。(石破総理自身が)選挙で負けた場合には責任をとって辞任するべきだということを強く求めていたという過去もありますし、この結果を受けてさらに続投するのはちょっと考えられないですね」。