トウモロコシを口にくわえて悠々と 「全部やられた」函館でもクマが家庭菜園を食い荒らす 墓参りにも影響
2025年 8月14日 15:54 掲載
道南では連日クマによる食害が発生しています。函館ではトウモロコシを食い荒らすクマの姿がカメラに捉えられました。
14日午前6時ごろ、函館市釜谷町の住宅から撮影された映像。家庭菜園の中に1頭のクマが入り込んでいます。クマはトウモロコシを口にくわえ、住宅の方を見ながらゆっくりと歩いています。
警察によりますと、クマの大きさはおよそ1メートル。この家の住人によりますと、朝起きて2階の窓を見たところ、クマが家庭菜園を荒らしていたということです。
被害にあった住人:「トウモロコシをくわえて一旦出て戻ってきて、ここ全部荒らしましたね。残っていたもの全部やられました。」
トウモロコシを食い荒らしたクマ。道南ではクマによる農作物の被害が各地で相次いでいます。先月以降、上ノ国町で9件、厚沢部町で9件。そして江差町では12件の被害が発生しています。11日には江差町田沢町の住宅で家庭菜園のスイカが少なくとも5個食べられる被害がありました。そして14日も。
加藤諒也記者:「木製のフェンスが壊されています。すぐ近くにある畑の囲いも壊されていたということです。」
午前5時ごろ、江差町柳崎町にある住宅の家庭菜園でスイカおよそ15個が食い荒らされているのをこの家の女性が見つけました。警察によりますと、幅およそ13cmのクマの足跡があり、13日に近くの家庭菜園でスイカを食い荒らしたクマと同じ個体とみられています。
発見者:「(近くで)スイカ食べられたからとろうと(親戚が)言ったんだけど、あした俺がとるからいいって言ってやめたら、きょうの朝起きたらこれですもんね。」
町内での被害は14日で4日連続。お盆のお墓参りにも影響が出ています。
加藤諒也記者:「お供え物が置かれたままの墓もありますが、多くの墓では果物やお菓子が置かれていません。」
町内の寺の敷地内にある墓地では、墓参りに来た人が供え物を持ち帰る姿が見られました。
墓参りに来た人:「私はこういうの全部持って帰るんですよ。クマ来るから。果物でもなんでも、お供えしたものは。桃とか全部下げて家でいただきます。」
相次ぐ出没を受け、町も墓参りをする人に供え物を持ち帰るよう呼びかけています。また、警察は早朝や夜間に農作物の収穫作業を行わないよう注意を呼びかけています。
依田英将アナウンサー:お盆だからこそ、室岡さん、お墓、気をつけたいですね。
室岡里美アナウンサー:そうですね、クマが出る時間帯というのも、その人間が活動している、していないに関係なく、もう昼でも夜でもクマが出てくるということなので、いつでも注意が必要だなと感じますよね。お供え物なんかを一度クマが口にして、「あ、ここには食べられるものがあるんだ」と思うと、繰り返し来てしまう可能性もあると思いますので、お供え物をしてお参りした後は持ち帰るということが必要なのかなと感じますね。
依田英将アナウンサー:お盆時期のお墓っていうのは格好のクマにとっての餌場になってしまう可能性もあるわけですからね。改めて、これからお墓参りに行く方、ぜひ注意をして下さい。クマを呼び寄せないよう食べ物のお供え物はぜひ持ち帰ってください。そして、お墓の前でご先祖様と一緒に何かを食べたり飲んだりするって方もいらっしゃるかもしれませんが生ごみなどが出た場合は園内のゴミ箱には捨てず、こちらもぜひ持ち帰るようにしてください。
そして、霊園側でもこんな対策をしているところもあるんですね。札幌の真駒内滝野霊園、クマ鈴を貸し出したり、クマよけスプレーを用意している、こんなところもあるということです。全道的にクマが多く出没していますので、どうぞお墓参りはお気をつけください。