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警視庁の警察官かたる詐欺で70代女性が2300万円の被害 その詐欺の実際の電話の音声

警視庁の警察官かたる詐欺で70代女性が2300万円の被害 その実際の詐欺の音声

特集は道内で被害が相次ぐ特殊詐欺。
警察官をかたる男と被害に遭った女性の実際の音声を交えながらその手口に迫ります。


今年5月、空知管内に住む70代の女性の自宅に一本の電話が。
電話口の相手は警視庁のカネムラと名乗る男でした。

「こちらは警視庁です。あなたの銀行口座が不正送金に使われているあなたが犯罪に関与していないことを証明するために現金を預かる必要がある」

女性は身に覚えのない話でしたが、電話口の男を信用してしまい自宅に来た別の警察官を名乗る男に銀行からおろした現金およそ900万円を渡してしまいました。

その後も警視庁のカネムラを名乗る男から十数回電話があり女性は次々と4回にわたり合わせておよそ2300万円をだまし取られました。

高額な金額の取引が短期間に行われたことを不審に思った銀行が警察に通報して事件が発覚。警察によりますと女性は当時詐欺だと疑うこともなく警視庁の本当の捜査だと信じ切った様子だったということです。


およそ2300万円をだまし取られた女性ですが警察に相談し、今度は警察官に見守られながらだまされたふり作戦を実行しました。

そして、再び警視庁を名乗る男から女性に電話がかかってきました。

男「もしもし、お世話になりますカネムラです」

被害女性「はい」
男「事件の話をちょっとさせてください」

今年6月、空知管内に住む70代の女性に再び電話をかけてきたのは警視庁のカネムラを名乗る男。

「一応ね、00さんに関しては、先に私の方で調書をまとめていますから、00さんに関しては、あくまで巻き込まれたという形で処理はするので」

これまでにカネムラとは何度も電話でのやり取りが行われ身に覚えのない不正送金の疑いがあると説明され無実を証明するためにお金を要求されていました。

「今、現段階の送金金額は私の方でも記録だったり、証拠・録音というのが全部そろっていますから、もう一度まとめておきますと最初の900万、次に500万、次に500万、次に400万、総計2300万」

この電話がかかってくるまでにすでに女性は現金およそ2300万円をだまし取られていました。

このように道内で相次ぐ特殊詐欺の被害。どういった特徴があるのでしょうか?

この通話は相談を受けた警察が「だまされたふり作戦」で録音したものです。

詐欺師「きょうの現時点で500万間違いないですか」
被害女性「はい」
詐欺師「きょうの500万円を足すと2800万を、今警視庁本部の方でお預かりしている形になります」「今日またカワグチが向かっています。2時前にはそちらに着くと思います」

被害女性「わかりました」

追加でさらに500万円を要求してきたカネムラ。
さらに念押ししてきたのは、本物の警察や銀行への口止めです。

詐欺師「あと万が一(ゆうちょ)銀行から連絡がきたときはご自分で終活のために1回現金を置いているんですとか言い訳を考えておかないと、もし万が一来たときはね?そこだけは忘れないように」
被害女性「はい」「
詐欺師「北海道警察が例えばだけど関わってそういうことになってしまうと私が担当に入っていようが違うところに警察署もありますから1回ちょっと証拠を持って逃げられてしまったら(あなたを)勾留しないといけないという話になってしまうと思うんですよ」

ニセの警察手帳
ニセの警察手帳

そして警視庁を名乗る男はまもなく現金を受け取りに行くと続けます。
詐欺師「30分以内には来ると思いますので今回も事件に考慮して近所の方の目もありますから捜査員他にいますけども、カワグチ一人でご自宅にお邪魔させてもらいますので対応の方よろしくお願いいたします」

この電話の直後、自宅に金を受け取りに来たいわゆる「受け子」は大阪に住む無職の57歳の男でした。

自宅に張り込んでいた捜査員によって現行犯逮捕された男は調べに対して借金の返済や遊興費にあてるためにやったと話しているということです。

女性がだまし取られた2300万円については戻ってくる可能性は極めて低いと見られます。

男は逮捕されたとき、偽の警察手帳を所持していました。
その作りはずさんなものでした。
警部補を示す英語にスペルミス。本来「e」にすべきところが「c」になっています。



道警生活安全企画課 西中智則課長補佐
道警生活安全企画課 西中智則課長補佐

北海道警察生活安全企画課西中智則課長補佐「口座の確認のために警察が現金を預かったり現金の振り込みを求めることは絶対にありません」「いきなり電話で身柄を拘束するということはありませんので、そのようなことを言われたら詐欺だと思っていただきたい」

「警察を騙った電話がきましたら所属と名前を聞いて一度電話を切ってちゃんと自分で番号を調べなおしてかけ直していただくのが一番安全な方法です」




特殊詐欺の中でも今年、道内で被害が相次ぐオレオレ詐欺の被害額です。

・道内のオレオレ詐欺による被害額は7月末までにすでに、およそ8・9億円と過去最悪となっています。

道内における先月までのオレオレ詐欺認知件数は87件1件あたりの被害額は平均およそ1千万円となっています。中でも、警察官をかたる詐欺が増えていますが改めてその特徴を確認します。

・警察をかたって電話をかけてきて「犯罪の疑いがある」などと言ってSNSに誘導するケースが多い
・SNSに誘導後、警察手帳や逮捕状を見せられる。

・捜査名目でお金をだまし取られるので口座からお金がなくなるまで要求されて1件あたりの被害が高額に。

注意点はこちらです。
・警察官がSNSを使うこともなければビデオ通話に誘導し警察手帳や逮捕状の画像を送ることはない。

・口座確認のために現金を預かったり振込を要求することはない。

もちろん、金融機関などの声掛けに嘘をつくように指示することもない

・少しでも不審に感じたら近くの警察署や警察相談ダイヤル「♯9110」に相談してください。

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