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ニセコ町が水源地巡り元所有者と法廷闘争、20万人超の署名活動は裁判に影響を与えるか?

北海道のニセコ町が、町が所有する羊蹄山麓の水源を巡り、元の土地所有者と裁判で争っています。町は来月の控訴審を前に署名活動を展開。裁判の行方に影響を与えられるのでしょうか。

羊蹄山の麓にあるニセコ町羊蹄地区。ここには人口のおよそ8割にあたる4000人に給水可能な水源地があります。

大原麻潤記者)
「ニセコ町の中心部からおよそ5キロ。木々が生い茂るこの土地はニセコ町が所有するものです」

町は2013年、16万平方メートルを超えるこの土地を、開発による水源への影響を防ぐため民間企業から取得しました。しかし、それから10年後、この土地を巡るある問題が…

4代前の所有者)
「不正に売買が行われた。売ったつもりはない」

ニセコ町の担当者)
「どういうことなんだという驚きですよね。ちょっと状況が掴めないというびっくりした感じではあった」

ニセコ町からさかのぼって4代前の所有者にあたる、山梨県の企業・A社が、突然、この土地の所有権を主張し町を訴えてきたのです。

土地の登記簿によると、17年前の2008年にA社がB社に売却したことになっています。そのあと、C社、D社、そしてニセコ町へと所有が移っています。ところがA社は、第三者が土地を無断でB社に売り払ったと主張し、土地の返還を求めてきました。

町からすれば正当な取引のもとで取得した土地ですが…去年9月、一審で札幌地裁はA社の主張を認め、町は敗訴しました。

町は判決を不服として控訴。来月に控えた判決を前に、この水源地を守る署名活動を今月8日から始めました。

ニセコ町の担当者)
「町民にとって大切な土地なんだと賛同いただいたみなさまに署名いただいて、そういった土地なんだというのを裁判所の方にご理解いただきたい旨で実施している」

町民への手紙とインターネットで広く呼び掛けられた署名。25日で締め切られ、少なくとも20万人分の署名が集まったということです。

署名した町民)
「私も署名しましたよ。ニセコ町やっていることは正しいと思うので正しいことが裁判で認められないのは町民としてはおかしい。馬鹿にするなとニセコ町を」

署名した町民)
「(水源は)私達にも必要ですけども、ここにきてくれる人たちの健康とか安全とかいろいろ考えたら水は絶対不可欠」

町は、集まった署名を早ければ今週中にも裁判所に提出し、町にとって大切な水源であることを伝えたいとしています。しかし、専門家はこの署名活動が裁判の結果に影響することはないと話します。

フラクタル法律事務所 田村勇人弁護士)
「裁判所は従前たる法解釈の結果を宣言するだけなので署名活動で民事判決の結果が揺らぐことはない。裁判所に対して影響力を及ぼそうという意味であれば(署名活動は)無意味ですね。解決の落とし所と言えばもう一度予算を組んで原告から買い取るという和解をするべき。そのお金を町及び、ふるさと納税とか全国からお願いするというのであれば意味があると思います」

20万人を超える署名は届くのか。控訴審の判決は来月、札幌高裁で言い渡される予定です。

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