北海道新幹線延伸に伴う函館~長万部間(海線)の貨物輸送、国交省が中間報告 海線維持の必要性と課題指摘
2025年 9月 3日 16:59 掲載

国土交通省は北海道新幹線の札幌延伸に伴う函館線のうち、函館~長万部間(海線)の貨物輸送について、有識者検討会議の中間とりまとめを公表しました。
報告書によりますと現時点では、基本的な方向性として、少なくとも北海道新幹線札幌開業の時点では、海線の維持により貨物鉄道の機能を確保することが必要であるとしています。
一方で、貨物鉄道の機能を維持する場合の鉄道施設の保有主体や、毎年数十億円規模で発生する維持管理費用の分担など、課題解決に向けて、国をはじめ関係者でより一層検討を深める必要があるとしています。
具体的には、鉄道施設の維持管理には数百人規模での人員確保が必要で、JR北海道から業務が円滑に引き継がれるよう、採用開始時期を設定する必要があるとも指摘しています。
また、青函トンネルの新幹線と貨物列車の共用化問題については、技術開発の進展も取り込んだ効率的な運行を模索することの必要性も盛り込んでいます。
今後は、海線を取り巻く情勢が大きく変化していることを踏まえ、旅客輸送に係るブロック会議の動向等に留意しながら、課題解決に向けた議論を継続していくこととしています。