7年ぶり警戒レベル2 北海道・雌阿寒岳、火山性地震頻発で入山規制へ
2025年 9月15日 18:40 掲載
札幌管区気象台 谷口正実火山対策調整官)
「今後火山活動が高まる可能性は十分あると考えておりますので、噴火警戒レベルを2にし、噴火警報を発表した」
札幌管区気象台は15日、雌阿寒岳で火山活動が活発になっているとして、噴火警戒レベルを7年ぶりに1から2に引き上げました。ポンマチネシリ火口付近を震源とする火山性地震が11日から15日午後3時までに186回発生し、火山性微動も1回確認されています。
釧路市と十勝の足寄町にまたがる雌阿寒岳は日本百名山のひとつで、釧路市中心部から車で1時間半ほどの場所にあります。
こちらは5日前と15日のポンマチネシリ火口付近の様子です。5日前と比べ噴煙の量が増えているのが分かります。
15日、気象台が現地で観測を行ったところ、ポンマチネシリ火口周辺でごくわずかな火山灰の堆積や火口内の温度の上昇が確認され、火山活動が活発になっているということです。
「噴煙が高く上がっています」
雌阿寒岳が最後に噴火したのは2008年11月。広範囲にわたって火山灰が降り注ぎ、およそ8キロ先でも降灰が確認されました。また雌阿寒岳の噴火警戒レベルが2となるのは、2018年以来、7年ぶりです。
札幌管区気象台 谷口正実火山対策調整官)
「この赤い範囲、火口から500mの範囲ですね。ここには近寄らないでほしい」
気象台はポンマチネシリ火口からおよそ500メートルの範囲で噴火に伴う噴石への警戒を呼びかけています。釧路市は雌阿寒岳の6合目以降の入山を規制し、足寄町はあす7合目以降の入山を規制するということです。