北海道・雌阿寒岳 噴火警戒レベル2 登山者が感じた異変 新たに火山灰の堆積も
2025年 9月16日 19:22 掲載
噴火警戒レベルが2に引き上げられた道東の雌阿寒岳では、16日新たに火山灰の堆積が確認されるなど警戒が続いています。
火山活動が活発になっている道東の雌阿寒岳。
■平間理彩カメラマン:「白い煙が上がっています」
札幌管区気象台は15日、雌阿寒岳の噴火警戒レベルを「2」の「火口周辺規制」に引き上げました。気象台によりますと、16日午後3時現在、火口からの噴気はおよそ200mの高さまで上がり、通常に比べて噴気の量が多いということです。雌阿寒岳ではポンマチネシリ火口付近を震源とする火山性地震が11日から16日午後5時までに271回発生しています。また気象台が16日に上空から観測したところ、火口内とその近くに新たに火山灰が堆積しているのが、はっきりと確認されたということです。
釧路市と十勝の足寄町にまたがる標高1499mの雌阿寒岳は、登山客が憧れる日本百名山のひとつ。こちらは15日、登山客が撮影した雌阿寒岳の山頂付近の様子。白い噴気が風にあおられているのが分かります。当時の状況について登山客は。
■道内在住の登山客:
「噴気の状況としては、あそこまで強いのは見たことがない。風が強くて、阿寒富士の方向に噴気が上っていった。阿寒富士の方に行こうと白い煙の中に入っていった時には、鼻にもツーンとする感じがあったので、息苦しかったので引き返した。」
男性が登山を終えた後、噴火警戒レベルが2に引き上げられました。
これ受けて足寄町は16日、雌阿寒岳の7合目から頂上までの入山を規制。釧路市も15日から、6合目より上への入山を規制しています。
■東京からの登山客:
「自然には勝てないよね。最初はクマのこと心配でクマスプレーとか持ってきたけれど、それとは想定外のことが起きて、びっくりしているのと残念。」
■東京からの登山客:「せっかく予定組んで登山できなくなったのは残念だが、また来年再来年に取っておきたい。」
気象台はポンマチネシリ火口からおよそ500mの範囲で噴火に伴う噴石への警戒を呼びかけています。