全国各地のストリートピアノを弾くのが趣味の８７歳の男性。
２１日、釧路市で夢だったピアノのソロコンサートを開催し、会場は笑顔と涙に包まれました。

釧路市に住む本谷則夫さん８７歳。
２０年ほど前まで釧路市内の中学校と高校で音楽の教師をしていました。

■本谷則夫さん：「（レッスン室の）鍵かけ忘れてるようなところにちょっと入って、よくピアノを弾いた。グランドピアノには誰でも憧れるというかね、そういうもんなんですね」

グランドピアノ小さい頃から自分のグランドピアノを持つことに憧れていたという本谷さん。
６年前、一念発起して購入し、誰でも弾くことができる「街角ピアノ」として開放しています。

この日は釧路市内の中学生がピアノの練習に訪れていました。

■松本百虹さん：「将来は小さい子からおじいちゃんおばあちゃんまで元気や勇気を届けられるエンターテイナーになりたい」

本谷さん演奏コロナ禍をきっかけに家でできる趣味として８２歳の時に再びピアノを弾き始めた本谷さん。

■本谷則夫さん：「ここの１階にピアノがありました。じゃあ入ってみましょう」

２０２２年からはストリートピアノを演奏するため全国各地を旅し、２年間で１４０台のピアノを演奏しました。

■聴衆とのやりとり：「どうもありがとうございました」「もう一曲お願いします」

ＹｏｕＴｕｂｅ動画いろいろそして、本谷さんが新たな目標に決めたのがソロコンサートの開催です。

■本谷則夫さん：「全国まわって、僕の演奏でも喜んでもらう人もたくさんいたし、それで集大成としてコンサートを開こうかっていうことですね。トチリが入るけども」

コンサート当日。
会場には本谷さんの教え子など２００人もの人が集まり会場はほぼ満席に。

コンサートの名前は「トチリコンサート」。
多少のトチりはご愛敬です。


教え子たちに見守られながら２時間以上にわたって全７曲を披露しました。

■教え子：「涙をこらえるのが大変で、でも笑顔が懐かしいというか何十年かぶりに会ったんですけど、すてきでした」「元気もらえますよね。まだまだ頑張らないとという気持ちになります」

本谷さんはすでに次の目標に向かって走り出しています。
■本谷則夫さん：「いま練習している曲が４曲あるから、９０歳までにこの４曲をプラスしてコンサートを開けないかなと思っています」