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札幌市が「棺に10円玉」を禁止 硬貨を入れてはいけない理由とは?

札幌市が亡くなった人を火葬する際、棺に10円玉などの硬貨を入れないよう呼びかけています。
一体なぜなのでしょうか。

火葬する際に棺に入れる副葬品。
供養の気持ちを込めて花や思い出の品を手向けるものです。

■道民「おばあちゃん亡くなった時は、一緒に旅行に行った記念の写真を入れさせていただきました」「ぬいぐるみ入れなかった?死んだおじいちゃんに」「硬貨、10円とか100円とか。
天国に行ってお金に困ったら困るだろうと思って」「焼き上がった10円玉がお守りになると聞いて入れてました」

棺に入れたもので最も多く聞かれたのは、10円玉。
しかし、札幌市は条例で硬貨を入れることを禁止していて、今年4月、市内の葬祭業者に改めて通知を行いました。

なぜ硬貨を入れてはいけないのでしょうか。

■札幌市施設管理課 藤田賢一課長「火葬の熱で溶けてしまうものを棺に入れますと、火葬後にですね、その溶けた副葬品が遺骨ですとかあるいは火葬の台車に溶けてこびりついてしまうということで、遺骨を汚してしまったり台車を痛めてしまったりっていうことが、そういった障害があるので入れてはいけないということになってます」

市民に周知するため、9月に入り禁止の副葬品をまとめたチラシも作成した札幌市。
背景にあるのが、高齢化による火葬件数の増加です。
市内の火葬は年間で毎年およそ500件ずつ増え、10年前の1.5倍ほどになっています。

今後さらに増えることが予測される火葬。
市内に2つある市営の火葬場のうち、手稲区の山口斎場では1日平均40件の火葬が行われています。

■森唯菜アナウンサー「きのう使用した台車です。こちら光っているのが、溶けてこびりついた10円玉だということです」

硬貨がこびりついてしまうと削り取るための作業が30分から1時間ほど発生します。そのほとんどは手作業です

■山口斎場 妻木治支配人「(Q機械で削るとデメリットも?)ベッドの厚みが薄くなるので耐久性に問題が出る」

本来500回使える台車は、350回ほどで取り替えなければいけなくなるといいます。

そもそもなぜ、棺に10円玉を入れるようになったのでしょうか。

■札幌市民直葬センター 藤森浩明センター長「三途の川の渡り銭、渡る料金として六文銭というのが昔からありまして、その六文銭を意味して10円玉を入れるようになったと思います」

こちらの葬祭業者では現在、10円玉を焼かずに、六文銭が描かれた紙を故人の首からかける形で対応していると言います。
副葬品も時代に合わせて移り変わりつつあるようです。

■札幌市施設管理課 藤田賢一課長「故人の方が大事にされていたものだとかを写真に撮って、その写真で入れていただくだとか、皆さんからのお気持ちを手紙にして入れていただくですとか、そういったことをしていただければと思います」

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