札幌・親子2頭駆除もクマ目撃相次ぐ 小学校は見守り登校 新たに南区で公園閉鎖 引き続き警戒呼びかけ
2025年 9月30日 16:13 掲載
クマの出没が相次ぐ札幌市南区藤野で親子グマが駆除されました。札幌市は他にも出没しているクマがいるとみて引き続き警戒を呼びかけています。
9月30日午前6時半ごろ、札幌市南区藤野で住人の80代男性から警察にこのような通報が。
■男性からの通報:「クマのような鳴き声が聞こえて、近くに行くとクマがいた。」
現場は山あいにある住宅の畑近く。多くの木々に囲まれた場所です。警察が現場に駆け付けると、子グマ1頭がシカ用のくくりわなにかかって動けなくなっていたということです。
■札幌市環境共生課・坂田一人課長:
「わなの所には子グマがかかっていて、20mくらい奥に親がいた。」
通報からおよそ2時間後の午前8時半ごろ、ハンターがわなにかかっていた子グマと近くに居座っていた親グマをそれぞれ銃で駆除。もう1頭の子グマは西の森の方向に逃げたということです。すぐ近くにある家庭菜園では29日と28日、クマにナシを食べられる被害がありました。木の根元には、クマのものとみられる大きな足跡が残されています。
南区藤野では26日以降、クマが連日目撃され、見つかった痕跡なども含めるとその数は10件にのぼります。30日午前4時前には、藤野むくどり公園の豊平川の脇に設置されたカメラに草むらを歩くクマ1頭の姿が捉えられました。
また、南区の十五島公園の駐車場では、29日午後7時前、親子とみられるクマ2頭が目撃されました。
■高橋純暉記者:
「住宅が立ち並ぶ場所にある、十五島公園です。駐車場の入口が封鎖され入れなくなっています。」
■利用者:
「あっちにクマ出没の看板が出ていて、おっかなくて、きょうも心配しながら来た」「(29日夕方)低くて『うお~』みたいな鳴き声は聞こえました。犬の散歩をしている時に。こわいですね。あちこちでも出ているから」
札幌市は30日午前9時半から十五島公園を閉鎖。安全が確認されるまで閉鎖を続ける方針です。近くの小学校では30日朝、見守り登校が行われました。
■保護者:
「近くの公園でクマが出たというので心配で一緒に通いました。(子どもには)一人で行動させないくらいしかできないので、なるべく早く処置してほしい。」
札幌市は30日に駆除された2頭のクマと、十五島公園に出没したクマは別の個体の可能性が高いとみています。
■札幌市環境共生課・坂田一人課長:
「子どもと親と1頭ずつは駆除できたが、もう1頭は現場からいなくなっているので、近隣で動いている可能性がある。これから出没するかもしれないので、十分注意していただきたい。」
クマの出没が相次ぐ札幌市。道は西区にヒグマ警報、南区や中央区などにヒグマ注意報を発表し、早朝や夜間の不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。